法人でモノを買って経費にするとどうなるのか?
まず、サラリーマンは給料やボーナスをもらう時に既に税金が引かれていますよね。
で、残った手取りの中から家賃を払ったり生活費のやりくりをするわけです。
しかし、法人の場合は税金を払うタイミングがちょっと違うんです。
収入(売上)から家賃や通信費・光熱費などの経費を引いて、その残り(利益)に税金がかけられるのです。
なので、法人の経費の額が大きくなればなるほど、それだけ税金も少なくなるという事になります。
「今期は利益が多く出そうだから、備品などを購入して税金対策をしよう」というのはこの観点からです。
税金を払ってからモノを買うのが個人(サラリーマン)、モノを買った後に税金を払うのが法人ということです。
この違いはかなり大きいんですよ。
例えば、個人と法人でそれぞれ100円のノートを買うとします。
個人の場合
仮に税金と社会保険料で20%引かれるとすると、サラリーマンが100円のノートを買う為には給料が125円必要になります。
※実際にはこの程度の額だと所得税はかかりませんが、話をわかりやすくするためとご理解下さい。
給料125円 - 税金・社会保険料25円(125円×20%) = 手取り100円
給料125円でやっとノートが買えます。そして、買ったら残金は0円になります。
法人の場合
売上125円 - 100円のノート購入 = 25円
25円 - 税金・社会保険料5円(25円×20%) = 残金20円
いかがですか?
同じ100円のノートを購入するとして、個人は税金・社会保険料が25円引かれ、そして残金は0円です。
それに対して法人は、税金・社会保険料がたったの5円。そして買った後は20円も手元に残ります。
個人と法人とではこんなにも違うのです。
※ただし、サラリーマンの場合は「給与所得控除」というみなし経費がありますが、ここでは省略します。
そして、法人税の税率はこれからも下がっていき、個人の所得税率は上がって行く事が予想されます。
今後、ますます「個人は増税、法人は減税」の動きになっていくのです。
私は法人名義で車を買いましたが、その理由もここにあります。
「経費になるから」ですね。
注意:車の場合は購入代金を一括で経費にできるわけではなく、4年かけて(軽自動なので)徐々に費用計上する「減価償却」をする事になりますが、詳細はここでは省略します。
冒頭で述べたように、個人で車を買う場合は、税金を引かれた後の「可処分所得」から買う事になります。
しかし、法人に車を買ってもらうと、経費となるので節税になります。
そして、その分のお金が家計に残るわけです。
「法人名義の車を個人でレジャーに使っても問題ないの??」という疑問ですが・・・
それは問題ありません。
(ただし、完全に個人でしか乗らないのであれば、法人名義で買っても税務署に否認される可能性はあります。)
同じように、法人でパソコンやスマホ代を負担すれば、どんどんと家計にお金が貯まっていくことになりますよ。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?