Nulab Podcast Guide 2020 【リモート収録編】 #ヌーラボのアドベントカレンダー
このブログは、ヌーラバー Advent Calendar 2020の20日目のブログです。明日の担当はDaisuke Onoeさんです。
以前の記事で、NulabでやっているPodcastについて書きましたが、この頃はまだ世の中がそういう事態になっていない頃の話でしたので、ばっちり三密で収録していました。(以前の記事:https://note.com/makkky/n/n36e475ba62e4)
流石に状況も状況なので、収録スタイルを変更する必要があったので、この記事ではリモートワークでのNulab Podcastがどのように変わっていったかを記録していこうと思います。(以前の記事と比較して見ていってね)
キャスティング編
以前と大きな違いはありませんが、みんなが必ず出社するという状況ではなくなったので、しばらくの間は声をかけやすいPocast部メンバーをゲストとして配信してました(部活として活動しています)
今は以前のように社内の人をゲストに呼ぶ形式に戻ってきていきますが、一緒に集まって収録するという方法は難しいので、基本的にリモートで収録するようになっています。
前は機材や録音環境を揃えるために同じ場所に集まって収録していたので福岡オフィスにいる人のみがゲストの対象になっていましたが、リモート収録に変更したので時間が合えばどこに住んでいるメンバーでも大丈夫になりました。また部員も東京・福岡・千葉・宮崎と異なる場所からの収録の参加しています。
マイク編
自宅から収録することが多くなったので以前のように機材がばっちりの状態で収録できるような環境では無くなってしまいました。
とは言ってもPocast部員は個人でPodcastやYoutube配信をしているメンバーもいるので幸いにもそこそこの録音環境は整っていたりしました。なのでゲストの人の機材や録音環境がよほど酷くなければ問題にはならないような状態で収録に望んでいます。
参考までに、部員の使用マイクとしては以下のようなものがあります
audio-technica AT2020
オーディオテクニカの人気マイクの1つ。別途オーディオインターフェースなどの機材が必要ですが、コストパフォーマンスに優れたコンデンサーマイクです。
SAMSON Q2U オーディオインターフェイス内蔵 USBマイク
USBでの接続が可能なオーディオインターフェース内蔵ダイナミックマイクです。PCへの接続が手軽なので特別な機材なしで録音を行うことができます。
レコーディング編
レコーディング環境
オフィス収録時、会議室などは物が少ないことが多くて声が反響しやすいのですが、リモートで収録する場合は自宅で収録したりするので、会議室よりも物があって音を吸収してくれるので反響音が少なります。なので反響音に関しては以前よりも気にせず録出来るようになりました。
エアコンなどのノイズも収録中は切っておくなどの対策ができるので、比較的オフィスで収録するより手軽に収録できている気がします。
ただ、小さいお子さんなど一緒に住んでいる方がいる場合は収録の時間帯や日程を予め調整しておく必要があるので、参加するメンバーに応じて配慮が必要になりました。
レコーディング方法についても大きく変わりました。
以前は同じ場所に集まって撮っていたので誰かのPCにつないでいれば全員分録音出来ていて良かったのですが、リモートだとこの方法は使えません。
なので、最初はビデオ会議しながら、各々自分の声を自分のPCで録音しそのデータを一つにまとめるかたちで編集するようにしていました。
この方法は録音ツールが限定されないのと音質の劣化が少ないのでリモート収録では一番音質は良いのですが、録音し忘れやトラブルが起きた時にフォローがしづらいという面もあって何度かミスが起こったりしていました。
いくつかの失敗をふまえて、今はZencastrというサービスを使ってレコーディングしています。
Zencastrについて
Zencastrは音声収録用のWebサービスで、リモートでの音声収録をweb上で簡単に行うことができます。
レコーディング用のエピソードを作成することでゲストのメンバーを招待することが出来て、「録音の開始・停止」「録音した音声データの個別生成・ダウンロード」「音声データのバックアップ」までやってくれる優れものです。
(全員分の音声データを閲覧・ダウンロードできるのはエピソード作成者だけで、ゲストは自分の音声データのみ)
全員分の音声を個別トラックで独立して録音することができるので、リモート収録でありがちなメンバーの音声レベルの不一致をあとから補正できたりします。
基本的に無料アカウントは機能制限付きなのですが、世の中の動向を考慮して、現在では特別に「ゲスト招待数」と「収録時間の制限」の制限が解除されています(太っ腹)
期間が明記されていないのでいつまで利用できるのか分かりませんが、このサービスを使用することで、以前起きてたミスなどを減らすことが出来てとても良かったのでおすすめです。
レコーディング中の注意点
みなさんも経験あると思いますが、リモートでの収録なので、音声のラグによる会話のズレや相手との会話の間などが非常にとりずらいため会話のタイミングが重なりやすく「あ、どうぞどうぞ...」みたいになりやすいです。
特に4人以上で収録する場合、会話のタイミング重なる頻度が高くなりやすいなと感じられるので、気をつかって誰かか聞き役になってしまいがちになります。全員の会話のバランスを考えると3人以内で収録するのが良いのかもなという印象です。
他には、(開放型の)ヘッドホンやイヤホンで音が外に漏れるタイプのものを使用していると、マイクが漏れた音を拾ってしまい録音されてしまいます。これがかなり厄介で、漏れた音を違和感なく消していく作業はかなりの時間と根気が必要となるので、収録時に使用する機器には細心の注意が必要です。
どれぐらい大変かというと、僕の体験談ですが、通常ほとんど時間をかけずに終わる編集作業が、約1時間半の録音データを編集するのに合計で14時間近くかかったということがあり、心が折れた経験があります。
普段のビデオ会議などでPCの内蔵スピーカーや外部スピーカーを使っている人は注意したほうが良いです。
ポストプロダクション編
ここは基本的に変わりませんでした。
配信編
ここもリモートワークでは基本的に変わりませんでした。
ただリモートワークとは別にアップデートした内容として、google siteの利用から自分でサイトを構築してxmlファイルをベースに更新していくようになりました。
google siteは簡単に作成してコンテンツの追加などもマウスだけで出来てしまうので準備に時間がかからないのが利点なのですが、その特性上すべてGUIで更新する必要があります。作るのは簡単なのですが、同じような更新作業を毎回マウスで行わなければならず地味に手間がかかっていたので配信の準備が大変でした。
また、Youtubeでよく見るチャプター機能などの追加機能は基本的に難しいのでgoogle siteでは諦めていましたが、自分で機能追加することでチャプター機能などを追加することができました。(後で見返す時に割と便利です)
まとめ
リモートでの収録になることで手間が増えたこともありますが、ツールなどを工夫すれば解消することができて、リモートで行うことによって同じ場所に集まって収録することが難しいメンバー同士でも気軽に収録できるようになりました。
また、リモートで一度も出社したことがない新しいメンバーでも、以前podcastに出たメンバーのエピソードを聞けるので、仕事上会話する機会が無くても人柄や性格を知ることができるようになりました。(もちろん、自分のことを知ってほしくてゲストに出るということも)
チャット上では見かけるけど、この人どういう人なんだろうと気になることがこれから多くなると思うので、そういう時にpodcastのエピソードがあると分かりやすいので、podcastやってて良かったなと改めて思いました。
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