「ロックは淑女の嗜みでして」で主人公が使ってるギターが何か考えてみる
最近読み始めた漫画に「ロックは淑女(レディ)の嗜みでして」という漫画がある。
母親の再婚で名家の娘になった主人公が、お嬢様学校でインストロックバンドをやるという話。
「お嬢様 x ◯◯」という組み合わせはここ数年でよく見るようになったのでそこまで目新しいわけではないけど、演奏中の描写が今まで見てきた音楽漫画で頭一つ抜けてる印象で、スポーツとかバトル漫画のアクションシーンを彷彿とさせる描き方で良かった。インストロックバンドというのも尖ってて良い。
ちなみに最近TVアニメ化も決定しました。
主人公が使ってるギターは何?
実はこの作品、普通楽器のメーカーロゴが入ってるであろう場所のところにロゴが描かれてなかったりする。多分意図的に描いてないのだろうとは想像できるのだが、描かれていないと探してみたくなるのが人情というもの。まあでも詳しい人が見ればすぐ分かる感じでもある
というのは建前で、最近はじめてエレキギターを購入したのもあって、エレキギターに関しての感度が高いので書きたくなったというのが本音(アコギは昔から弾いてた)。
主人公の使用ギターは、多分PRS
早速結論になるけど、多分PRS(Paul Reed Smith)のギターを元にしているんだろうな、というのが結論になる。具体的には
のモデルが元になっているだろう。
※この記事を書くにあたって改めて読み直したら、老朽化して使われなくなった旧棟の音楽室においてあるギターを渡されてそれをそのまま使ってるようだった。しかも何本か置いてあるっていう設定でさすがお嬢様だ…という感じ。学生だし一番グレードが下のSEかなーと思っていたけどグレードが高いCoreかもなという気もしてきた。
お嬢様xPRSは妙な説得力がある
PRS?ナニソレ?という人向けの説明になるが、ざっくりいうと高品質で値段が高いエレキギターの1つだ。
他の有名ギターメーカーだとGibsonやFenderがあるが、最近ではこの2つに並ぶメーカーの1つとしてPRSが挙がっている。
GibsonやFenderと分かりやすく違うところは値段面で、他2つのメーカーの標準的なグレードは30万円前後ぐらいなのに対して、PRSは60万円以上する感じになる。
PRSには「SE・S2・Core・Private Stock」の大きく4つのグレードがあり、PRS的には「Coreシリーズが標準グレード」らしい。つまりPRSの標準グレードはめちゃくちゃ高いということになる。ちなみにPRSの最上位グレードは100万円以上だ。もちろん全グレード通して見た目の高級感はピカイチだ。
なので、お嬢様→お金持ち→PRSという流れは妙に納得してしまうところがある。
ということで、ここからは、調べてる時に判断材料にしていた箇所や見ていたポイントを詳しく書いてみる。
判断材料は大きく6箇所
この作品に限らず、どういうギターを使っているは個人的に大体この6箇所を見て判断している気がする。Youtubeとかで演奏している人が使ってるギターを見るときも同じように見ている。
優先的に見る順番を上から順に挙げていくと
ボディーの形状
ヘッドの形状
ピックアップの種類
ピックアップのコントロール周り
ブリッジの種類
指板のインレイ
という感じになる。
今回は5巻の表紙が分かりやすかったので参考画像として引用させてもらう
ボディーの形状
よほど特殊なものでなければ「レスポールタイプ」「テレキャスタイプ」「ストラトタイプ」の大きく3つに分かれる。
今回はストラトタイプ。
ヘッドの形状
これも特殊なものでなければ「片側6連タイプ」「両側3連タイプ」のどれかになる。
ここで特徴的なのは、ボディーの形状がストラトタイプのギターは元々Fenderが作ったストラトを参考にしていることが多いので、ヘッドの形状もFenderに準えて片側6連タイプがほとんどなんだが、このギターは両側3連タイプのヘッドになってる。
それぞれ個別の部品は珍しくないが、ストラトタイプの両側3連タイプは意外と少ないので、この時点で結構ギターの種類が絞られる。
あとこの表紙だと分かりづらいが、ヘッドの先端が少し抉れたような形状になっている。
正直このへんでPRSかもなあぐらいは思ってる。
ピックアップの種類
ピックアップの種類は「シングルコイル」「ハムバッカー」の組み合わせで色々あるが、よくあるストラトのピックアップはシングルコイル3つの組み合わせが多い。このギターはストラトなのにハムバッカー2つ(2ハム)というレスポールみたいなピックアップの組み合わせが乗ってるというのが分かる。
珍しくはないけど、そんなに多くもないという感じ。
このへんで、ほぼ確実にPRSでしょうねというのは分かる。
ピックアップのコントロール周り
ピックアップのコントロールは各社色々あるのでなんとも言えないが、このギターはノブが2つ、ピックアップセレクターが3つある。
ハムバッカー2つのピックアップの切り替えは3段階とか5段階ぐらいが多いが、これは8段階までできる。
ブリッジの種類
ブリッジもいくつか種類はあるが、これはアーミングとかできないタイプのブリッジ。
指板のインレイ
各社個性を出しやすいのが指板のインレイだったりするのだが、このギターは普通のドットインレイ。PRSにもドットインレイで作っていた時期はあったらしいが、基本的に現行モデルはバードインレイといって鳥が羽ばたいているみたいなインレイが入っている。
6箇所の特徴すべてまとめるとほぼPRSのギターになるが、厳密には違うところもある
「ストラト」「ヘッドが両側3連タイプ」「2ハム」「ノブが2つ、ピックアップセレクターが3つ」の時点でほぼPRSなのだが、実は現行モデルで完全に同じモデルのギターはPRSにはない。
分かりやすいのはドットインレイで、このドットインレイは現行のPRSにはないので、これは多分作画コストとの兼ね合いで変更しているんだと思った。ギターが出てくる描写でバードインレイを毎回書くのはシンプルにすごいめんどくさそうだ。あと、ヘッドのトラスロッド部分も描かれていない。
もっと細かいことを言うと2ハムのピックアップもなんか微妙に違う気もする。
まとめ
PRSはいいぞ
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