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【10分チャレンジ】香りを纏うということについてあれこれ話

香水好きなんです。
でも香水って沼なんです。
浸かれるほど財力ないんです。

何でもかんでも買えるわけではないしがない女サラリーマンの社会人以降の香水遍歴をツラツラと書いてみたい。
好きな香りの系統というと、以前も書いた気がするが、イケてるおじさんからしそうな香りをすべからく愛している。
ウッディな香りやスモーキーな香り、レザーっぽい香り。
ちょっとクセがある香りがふわりと漂うのが本当にもう、涎が垂れそうなくらいに好き。

■新卒〜営業企画時代
甘い香りをさせてにこにこ笑ってたら良いと思うのだが、どうも女性的な香りを身に纏うと頭が痛くなってしまったので、ずっとディオールのメンズ香水を使っていた。
ハイヤーエナジーは多分三、四年気に入って使っていた香り。なんかヤンエグなお兄ちゃんの匂いっぽい…と思ってつけてた気がする。
グレープフルーツの香りからペッパーやベチバーが垣間覗く、女性がつけてもあまりトリッキーな印象にならない使いやすい香り。

■システム企画・開発時代
ベチバーやレザーに傾倒してしまって、女性がつけるとちょっと尖った印象になりがちな香水を愛用していた。
多分女性主体の部署が使うシステムの企画開発にあたって、いやこれオペレーションの問題じゃろ、変えなはれや、といった押し問答をする機会が多くて本当に人間としてもバチくそ尖っていた時期だったから、だと思う。
夏はゲランのベチバー、冬はシャネルのアンテウスを使っていた。
ベチバーはまさにベチバーなんだけど、スパイシーなタバコの香りがわずかに覗いて男性っぽさが際立つのに時間が経つと(夜になると)ふわりと甘さが優って、疲れ切って家に帰る直前、僅かに香るこの匂いに安心したのを覚えている。
アンテウスは友人からプレゼントされた香水。ディオールのファーレンハイトをねだっていたのにこちらを渡されてはにゃ?となったのは内緒。でも強めのレザー調の香りで冬の朝に際立つウッディさがとにかく好きだった。こっちの方が似合う、と言われたのも嬉しかった。夜家に帰って自分の肌に残るパチュリの香りがすごく可愛らしくて、それも好きだったな。

■経営企画〜IPO準備〜コーポレート時代
とかく心が荒んでいたので、ご褒美感のある香りを勢いで買う、ということが多かった。
GINZA SIXオープン時期というのもあってかメゾンクリスチャンディオールによく通っていて、その中で忘れられない香りを選んで2本、交互に使っていた。
グリディオールはディオールグレーを香りで表したら、という試みのもと作られた香りで、シプレー調の複雑なエレガントさにご褒美感がある。わずかにアンバーが香るのもイケおじ感があって更に倍率ドンだ。何を言っているんだ?
アンブルニュイは美女と野獣を一つにしたような二面性のある香り。ターキッシュローズと、アンバーの対照的な香りが見事に一つにまとまっていて、華やかだけど落ち着いたイケおじ感もあって、つけるだけでご褒美だ。
朝つけて夜までほのかに香り、下手すると2時3時まで一人で書類と格闘していたわたしとともに戦ってくれたとても大切な香水たちだ。

■部長になってから
なんかちょっとイヤらしい書き方なのだが、それまで管理職といえど部門長ではない状態で働いてきて、一昨年くらいか、部長に役職があがってからは香りに対する熱量が下がっていた。
自分へのご褒美としての香りではなく、なんというのか、自分の印象を少し変えたくてこれまでとは違う香りに手を出し始めたのが去年。
ディプティックのフルールドゥポーを購入した。
今までの自分ならサンジェルマン大通り34番地一択、なんだけど、なぜか決めきれず、その場でええい、と選んだのだった。
ふわりと香るコットンのような柔らかいムスクとフローラルの隙間からアンバーグリスがのぞく穏やかな匂い。自分の好きな香りではなくて、人が安心する穏やかな香りを纏いたい、という不思議な心境の変化だった。
まだしっくりこないので、先日購入したオーローズと重ねてみたいなと思っている。

どうやらわたし、三十路はずっとアンバーの香りと歩んできたらしい。
今後欲しい香り、というと、ディプティックのタムダオとサンジェルマン、あとはバイレードのモハーヴェゴースト…あたり。
今欲しい香りがその時欲しいものとは限らないのも面白いよな、と。
次は何を買うのかな、わたし。楽しみだ。

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