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人材を見つける人材


木曜日の4月8日は、一般社団法人 琉球フィルハーモニックさんとの初回打ち合わせでした。
クラッシック音楽のファン、ひいては琉球フィルのファンを広げていくお手伝いを、伴走舎がさせていただくことになったんです。そのための戦略をご提示したところ、ご賛同いただけてひと安心。
なにしろクラッシック音楽はド素人。その案を気に入ってもらえなかったらどうしようかとドキドキでしたから。


今年のNHK大河ドラマは渋沢栄一。日本の資本主義の父。
現在の埼玉県深谷市の農家の長男として生まれ、若い頃は尊皇攘夷思想に傾倒し、横浜で外国人を斬り殺すテロも計画して実行寸前まで準備していたというから驚きです。でも、そんな人が後に一橋家に仕官したというからさらに驚きです。

一橋家への仕官をオファーしたのが慶喜の重臣である平岡円四郎。この人は開明派ですが、栄一の持つ思想面を問わずにその能力に日頃から目をかけ、栄一の窮地を救う形で仕官を持ちかけました。

一橋家へ仕えてからの栄一は、その能力を開花させ短期間にどんどんと出世します。やがて慶喜が将軍になったことで、かつて倒そうとしていた幕府の役人に自分自身がなってしまったことを栄一は悲嘆したようですが、フランスへの派遣を命ぜられるという幸運に恵まれます。このフランスでの見聞が、日本資本主義の父となる栄一の活躍の基礎になりました。

渋沢栄一が飛躍へと向かう扉を開いたのは平岡円四郎だと、歴史学者の磯田道史さんは言います。
でも、一橋家にとっては危険思想を持つ栄一を平岡円四郎はなぜ仕官させたのか?

当時の一橋家の状況は、とにかく能力のある人材を一人でも多く必要としていたんだそうです。
平岡円四郎にとしては、まず能力、思想は後からなんとでもなる、ぐらいの自信があったのだろうとのことです。

歴史の研究者は、いってみれば人や社会が繰り広げた成功と失敗の研究者。
その磯田道史さんは解説します。

人材を見つける人材。
そういう人がいないと、年功ぐらいでしか人を登用せざるを得ず、組織や社会は衰退していってしまう。

あなたの会社にとって、人材を見つける人材は誰ですか?


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