蜻蛉郎女

20代前半のOL。ときどき歴女。

蜻蛉郎女

20代前半のOL。ときどき歴女。

最近の記事

人類がいまだ解決しえない皇配・王配問題

現行制度のままでは減少の一途をたどるであろう皇族。女性宮家、女系・女性天皇問題を語る上で欠かせないのがその配偶者の問題であるが、その地位にはかなり難しいものがあるようで… 現代に生きる王配若かりしころのエジンバラ公フィリップ  先日、英国のエリザベス二世の夫・エジンバラ公フィリップ殿下が薨去された。2021年現在地球上に存在する女王はエリザベス二世とデンマークのマルグレーテ二世だけだから、在位中の王配はこれでいなくなった。  エジンバラ公の称号はプリンスだった。これはイ

    • 幻の女帝 飯豊皇女とソフィア皇女

      歴史上、女帝が多く生まれた時代がある。日本の古代史とロシアの近世史がそれである。推古天皇、エカチェリーナ二世…。その礎を築いた、歴史に先駆けて生まれた女傑たちの物語。 ピョートル大帝の姉にして最大のライバル 腕を組んでこちらを睨みつけてくるド迫力の太った女性…とはレーピンが歴史画に描いた『ソフィア皇女』である。ロマノフ朝のお姫様として生まれた彼女はどういうわけか修道院に幽閉され、窓の外には死体が…。  イヴァン雷帝の暴走の末、ロシアの大地はリュ―リク朝に終わりを告げた。

      • 聖女にして悪女 悲劇の皇后井上内親王

        聖武天皇の皇女として生まれ、孝謙・称徳天皇の姉にして、伊勢の斎宮としての神性を持ち、一時は皇后にまでなった女、井上内親王(吉野皇后)。波乱に満ちた彼女の人生。 見出し写真 奈良県奈良市の井上神社 近くには御霊神社もある。 光明皇后の陰に隠れて 姫皇子の誕生 井上内親王(いのえ、いのうえ、いがみ)は717年、聖武天皇の夫人であった県犬養広刀自から生まれた。翌年、安宿媛(あすかべひめ、光明子、光明皇后)が後の孝謙・称徳天皇となる阿部内親王を生む。  母を異にする二人の姫皇

      人類がいまだ解決しえない皇配・王配問題