ボカロP活動3周年と、新曲について
初めましての方は初めまして、ボカロPのまきなLv39と申します。
先月、8/31付けで自身のボカロP活動も3周年という節目を迎えました。
初音ミクの誕生日にデビューしているので、これからもミク誕が来るたびにぼくの周年も増えていきますね。だがまずミク誕は初音ミクを祝え。
というわけでぼくの周年報告はいつもミク誕が終わってからします。初音ミクが何よりも大切なので。
ところで3周年という節目ですが、かなり重要なポイントだなと個人的に思っています。「3年間活動を継続できる」というのは意外と難しい。ボカロPだけではなく、リスナーの方々もそう感じている方は多いのではないでしょうか。3年間活動してきて、ようやくボカロPとしてのスタートラインに立つことが出来たのかな、とか思っていたりもします。
この3年間をざっくりと振り返ると、大体以下のような感じになるかなと。
1年目:曲の作り方を覚える。とにかく曲を出す。
2年目:作れるジャンルを広げていく。
3年目:曲の完成度を高めていく。
特に何か楽器ができるとか、バンド経験があるとかそういうこともなく、1年目は「DAWって何?」レベルからのスタートだったなと記憶しています。(作曲の練習とかもあまりしないで爆速デビューしてます)
こうしてみると、3年経ってようやく技術的にも多くのリスナーの方々に受け入れられるレベルに達してきた感がありますね。
活動していく中で同じボカロPさんやリスナーの方々との交流も増え、またいくつかコラボ作品にも携われるなど貴重な経験もさせていただきました。この前のボカコレでお出ししたコラボ作品がネタ曲部門3位になったことは嬉しい思い出ですね。ニコニコ本社は打ち上げてナンボ。
本社がこれでもかというくらい打ち上げられます。やったぜ。
未見の方は是非音量全開にして聴きましょう。
で、自身のボカロP3周年と並行して、初音ミクの設定年齢と同じ時間軸となる、記念すべき16周年が近づいてきたわけですが、その時に「初音ミクの16周年にはどのような曲を出すべきか?」と考えました。
以下、決して否定している内容ではない(むしろそうあるべき)のですが、初音ミクのイメージソングを作る際に、まずキラキラさせがちというのはあると思います。
恐らくそうなりがちな理由としては、初音ミクにいつまでも理想の存在であってほしい、輝いていてほしいという想いもあるのではないかなと。
ぼくも16周年でなければ、そういった曲をお出ししたんじゃないかと思います。初音ミクはいつだってぼくらの一歩先の未来を歩んでいますからね。
ここで初音ミクの歩んできた16年間を振り返ってみます。
初音ミクと、そして初音ミクと携わってきたクリエイターの皆さんはいつもキラキラしていたか?
そうではなかったでしょう、と。
この眩しさについていけなかった人もいるでしょう、と。
自身の在り方について悩んだ人もいるでしょう、と。
2007年8月31日のあの日から、ずっと初音ミクを見続けてきた1人として、そう思っています。
それと同時に、初音ミクは「創作を否定するモノではない」とも思います。
初音ミクと向き合っている限りは、どんなに不格好でも、ダサくても、微妙な内容でも。初音ミクはクリエイターの創作を全て受け入れてくれる存在なのだと。だからこそ、初音ミクの創作の輪というのは無限の広がりを見せているのだと。
恐らくミクの16周年はとても派手なものとなるだろう、未来へ向かっての希望が満ち溢れる日となるだろう。
でも、全てのミクが希望だけを歌い上げるとしたら。そのキラキラについていけない人たちを置き去りにしてしまう。なら、1人くらい、静かに寄り添ってクリエイターの在り方を全肯定するミクがいてもいいんじゃないかなって。そういうミクが1人だけでもいることで、16周年という記念すべき節目でまた立ち上がれる人がいるんじゃないかなと。
そういう曲を、16周年に捧げることにしました。
多分に多くの人に突き刺さるような曲ではないです。ただ、こういう曲がその場にあることで、初音ミクの無限の可能性を少しでも補完できる。そういう曲になったのではないかなと思っています。
初音ミクは、これからもぼくたちとともにある。
そんな日常を、これからも歩んでいく。
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お好きな方でご覧いただければ幸いです。
話は変わって、活動4年目の目標ですが既に決めていて、
初音ミクの新たな可能性を提示していく
ニコニコ本社をより愛して爆破していく
の2本立てです。後者は今までと同じなので置いておいて前者についてですが、実はその原型となる曲は既にお出ししていたりします。
今年3月のボカコレ春でお出しした『二次創作』という曲です。
これが何かというと、「初音ミクの元々の設定だけを可能な限り活かしたイメージソングを作ろう」という試みです。なので、初音ミクの設定でよくある「マスターとミク」だとか、「ネギが好き」とか、「生きてるor生きてない」等のファンが付け足した設定を全て抜いています。歌詞も後付け設定に該当するのでありません。それだけ抜いてもなお、初音ミクの本質そのものではないので、初音ミクの『二次創作』というタイトルにしてます。
これがぼくの初音ミクに対する基本的な考え方で、「公式に記載されている内容以外は自由につけ足してもいいよね」というスタンスでもあります。なので、ぼくの中ではネギが好きな初音ミクとネギが嫌いな初音ミクは共存できるし、生きている初音ミクと生きていない初音ミクも勿論共存できます。
ぼくの作品群において初音ミクの型が定まっていないのは、曲に合わせてその都度初音ミクの設定を付け足すからです。
「マスターとミク」という関係は小説家になろう辺りでいう「ナーロッパ」の概念に近い(その物事を深く説明しなくても多くの人に理解してもらえる、コミュニケーションの省略化ができる)のかなと思っていまして、「マスターとミク」という設定を提示するだけで受け手側は「あ、そういう関係なんだな」と一発で理解することが出来ます。その反面、その設定が強く出てしまうためそこからの内容の拡張が難しい、悪く言えば「似たような作品が大量に出来てしまう」ことにもなり、個人的には「あまり安易に使えるものでは無いな~」とか思っていたりもします。
そういった既存の概念に寄らない初音ミクのイメソンも今後は作っていきたいわけです。が、新しい可能性というのはいつだって茨の道だな。(まずどうやって他の人に作品の内容を理解してもらえるか?というアプローチを考える必要があります。またその内容が受け入れられるかどうかも分からない状態です。)
それでも色々と試行錯誤しながら挑戦していきますので、今後も生暖かい目で見守っていただければと。
これからもどうぞよろしくお願いいたします!!
以上、お読みいただきありがとうございました。
次に筆を執るのはまたいつの日となるか…
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