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ぼくがきみに手紙を出した。
小学校の国語の教科書に採用されたことで、ある世代以下の子どもたちに広く知られた『おてがみ』(アーノルド・ローベル)は、『ふたりはともだち』に収載されています。
「だれも ぼくに おてがみなんか くれた ことが ないんだ。」と悲しくつぶやく、がまがえるくん。
いつも一緒に過ごす親友・かえるくんに、一度ももらったことがない手紙を待つ時間の悲しみを訴えます。
今日も来るはずがない、やっぱり来なかった、の繰り返しに意気消沈するがまがえるくん。
がまがえるくんの悲しみを受け止めて、手紙を書いて出すかえるくん。かたつむりくんに配達を任せてしまったため、なかなか来ない手紙をふたりで待つことになるのですが、来るはずの手紙を待つ時間のしあわせなこと。
手紙が来ない、という現実は変わらないのに。
これ、きっかけは、がまがえるくんがかえるくんに心の内を話すことができたからだと思うのです。心の中だけにとどめているだけでは、なにも変わらない。でも、話してみたら、なにかが大きく変わる。そんなふうに読みました。
「きっと くるよ。」「だって、ぼくが きみに てがみ だしたんだもの。」(アーノルド・ローベル/『おてがみ』)
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