映画:パッセンジャーにおける宇宙船の運航計画の甘さ

映画のネタバレです。

この映画のストーリーは別の星へ向かうのに120年かかるため、5000人が冬眠して向かうが、何かの物質がぶつかったことによる故障で、冬眠ポッドが1つ90年早く起動してしまうことから始まります。本当の目覚めるタイミングは着陸する4ヶ月前だったのに。

隕石がぶつかってもこの宇宙船らは大丈夫と言われてたらしいですが、東証みたいに絶対トラブルのないことを前提の設計ですかね。
しかも、一度目覚めても再び自分から眠れない。故障に備えた予備のポッドもない。
また主人公が気になる女性のポッドを起こしてしまいますが、内部犯行対策もできていない。
クルーも目覚めてしまったし、しかも冬眠時のポッドの調子が悪かったため、本人は健康を害しています。
こんなに不具合起こして、日本なら運輸安全委員会が光の速さより早く殴りに来そう。

主人公が女性を起こすか悩んでいることをアンドロイドに相談していました。ただ秘密だと口止めしてました。しかし、女性と2人で訪れた時に、2人が「お互いに秘密はない」と言ってるのを聞いて、バーテンダーは秘密がないとオーバーライト(上書き)してしまったらしく、女性に彼が貴方を起こしたのだと話してしまいます。やはり人間のような気の回し方は難しいと実感させてくれる出来事です。
人間の仕事はAIに殆ど取って代わられる、なんて聞きますが、夜のお仕事は難しいという私の仮説を裏付ける出来事です。

2人が飲食をし続けるのも気になりました。
2人ともあと50〜60年ぐらいしか生きられないでしょうが、5000人が4ヶ月過ごすための食料に手をつけることになるわけであって。10日分ぐらい減らされた計算になるんでしょうか。
冬眠ポッドのBCP対策の甘さを考えると、LCCぐらいコストカットしてそうなので、予備も期待できなさそうです。

電力も、2人が目覚めてる間余計に使ってるわけで、5000人が起きていた頃にはエネルギー不足になっていないかもやや気になりました。

こんなツッコミをしつつも、なかなか楽しめる映画でした。


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