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地域振興取材ノート~第二弾~

 今回の投稿では前回に引き続き、主に地域での農業振興の実例について書いてみたいと思います。

 実例1ヴィラデスト ガーデンファーム アンド ワイナリー

 先ず1例目ですが、長野県は東御市にありますヴィラデスト ガーデンファーム アンド ワイナリーのご紹介です。当施設は、エッセイストで画家でもある玉村豊男氏がオーナーを務める、ワイナリー農園とレストランです。

 数々のコンクールで受賞したワインとともに、採れたばかりの新鮮な地元食材を使ったフレンチ料理が楽しめます。東京生まれの玉村氏は東御市に移住後、ハーブや西洋野菜を栽培する農園ヴィラデストを経営。

 その後、果実酒製造免許を取得し、「ヴィラデスト ガーデンファーム アンド 」をオープンさせました。2013年『千曲川ワインバレー:新しい農業への視点』の刊行を契機に2014年「にほんワイン農業研究所」を創立、2015年よりワイナリー「アルカンヴィーニュ」を立ち上げ栽培醸造経営講座「千曲川ワインアカデミー」を主宰しています。

 補足 千曲川ワインバレー特区のついて

 東御市は、千曲川ワインバレー特区の認定を受けており気候と土壌(降水量が少なく、水はけの良い土壌)に恵まれ、様々な農作物の栽培に適した地域となっています。

 実例2 信濃国絵図

 長野県長和町で、私設の長野県地名研究所を主宰している滝沢さん(私が通っていた高校の大先輩です)が発行した「解析 信濃国絵図」のご紹介です。

 この絵図は、19世紀半ばに存在していた長野県内のほぼ全ての村に当たる1861村の境界線を記したもので、正確な境界線にするためには各村を構成した18万9千余りの「字(あざ)」の範囲を調べる必要があります。膨大な古い地図や資料を集め、その整理が必要だということで、20年余りをかけて完成させた労作となっています。

 絵図作成過程では、本にして見やすいように全ての公図を7回縮小コピーして2万5千分の1の地図にしたということです。この時のエピソードですが、「リースのコピー機が5,6台故障した」という逸話が。

 信濃国絵図は、A3判、482ページ。江戸末期以降の各村の合併などの変遷も載せてあり、国立国会図書館にも寄贈されています。こういった活動からも、先人の歴史を引き継ぐ人がいることに意を向けたいと思いました。

 自身の取り組み

 今から数年前の取り組みになりますが、週末農業と称して近隣に点在する耕作放棄地を借り受け、米が収穫できる水田によみがえらせた事があります。面積にすると50アール程の広さで、最初は人が足を踏み入れた形跡が無いような荒地ばかりでした。

 まして米作りに欠かせない水を引く用水路は使用できる状態ではなく、堆積した砂、石の除去、除草作業など全く一からのスタートでした。それでも何とか農業収入を増やす方策はないものかと試行錯誤していた当時の私は、父親と二人でこの計画を断行しました。

 この作業は土地が山間地、また不整形なものもあったので、機械の使用も限られ難航をきわめました。それでもこの時は、何かに取りつかれた様にこの計画に専心したことを覚えています。

 自身の心の中では、藻谷浩介著「里山資本主義」の実践者になぞらえたり、プロフェッショナル仕事の流儀の主人公になったつもりで貫徹することができました。

 またこの作業の途中では、カモシカ(かつての長野県知事田中のやっしーではない)やアイガモ達(アイガモ農法のもの)が見守ってくれていたことをつけ加えておきます。里山のような身近なところから、水や食料、燃料を手に入れられる「安心の原理」が感じられました。

  米作一口メモ  2021年産米の収穫予想

 自家生産米についてですが、品種はコシヒカリ、品質等級は1等級、食味ランクは特Aを数年来維持してきました。しかしながら、昨年は7月の低温、大雨などのため等級を下げています。それでも、おそらく今年は例年並みの作況指数を予想しています。

 休耕田活用の最新動向

 最近、マスコミ報道を通じて知ったことですが、休耕田の活用方法としてソルガムが注目されているということです。ソルガムはイネ科の作物で、その茎は多汁質である特徴があります。今後期待されるのが、搾汁した液からエタノールを生産し燃料として活用できないかいう点です。

 読んで頂いた皆さん、ありがとうございます。次回投稿でお会いしましょう!





 

 

 




 



 

  

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