見出し画像

ワールズエンドクラブの感想(ネタバレなし版)

 初投稿です。

 今回はこの「ワールズエンドクラブ」というゲームを先日クリアしましたので、レビュー・評価を書かせていただきます。本作は12人の小学生が、異変の起きた日本を徒歩で縦断する旅の様子を描く、ロードムービーとかジュブナイルとか呼ばれるジャンルの作品です。

結論から言うと、とても楽しませていただきました。以下、良いと思った点・イマイチな点を箇条書き形式で書いてみます。

良いと思った点

”小学生”に戻ったかのような気分を味わえる
 いろいろな良い点があるのですが、このゲームの一番面白いところを一言で表すならこれにつきます。より正確に言えば、大人になった我々がイメージするところの小学生生活の楽しさを味わえます。なんとなくみんなが持っていた全能感、お互いにはっきり言いたいことを言って喧嘩になっても仲直りできる関係性、興味関心も将来の夢も違うような集団が一つに集まっている面白さといった”らしい”要素が詰め込まれています。
 ネタバレにならない範囲で言えば、ゲーム序盤で、街に大人がおらず、異様な雰囲気になっていたとしても、子供たちは決してめげたりしません。弱音や不安を漏らすシーンももちろんあるのですが、「仲間たちと一緒なら大丈夫」という感覚が伝わってきます。とは言え、明るさ一辺倒ではなく、シリアスな話も展開されます。子供といえど確かな人間関係を築いていたあの頃を思い出させるような話の展開になっています。
・12人のキャラ
 これだけキャラがいると持て余しそうですが、ちゃんと全キャラが活躍しています(ネタバレになるので詳細は書けませんが)。ほとんど全編フルボイスなのも○。特にキャンプにおける会話は面白いです。
・アクションパートの多彩さ
 多分多くの人が不安を持っている箇所だと思うのですが、アクションパートは飽きにくい様に工夫されていると思います。よく「後半息切れして新規の仕掛けが出なくなる」ゲームがありますが、その心配は入りません。後半まで新しい仕掛けや操作が出続けます。(とはいえこれは後述する問題にも繋がっている気がします。)

イマイチな点、注意点

・ボリュームはやや少ない
 コレクション要素を全て揃えたとしても、10-20時間程度で大体の人が一通りのことを終えているようです。私は16時間程度でした。長く浸っていたくなるゲームなので、これはもったいないかも。
・アクションパートの練り足りなさ
 
これは人によって意見が分かれると思いますが、「アクションパートだけで楽しめるゲームに仕上がっているか」と聞かれたら、多くの人はnoと答えると思います。「アクションパートが楽しめるか」と聞かれたら、半分以上の人はyesと答えると思うのですが。(もちろん数字は印象です。)
 まず難易度面では「簡単すぎる」という人もいれば、「難しすぎる」という人もいます。これはiOSとswitchによる操作性の違いや、ゲームオーバーになることの捉え方にもよるようで、実際製作者も調整が難しかったと言っています。「レビュアー」となるようなゲームをやり込んでいる人からすれば間違いなく「簡単すぎる」のだろうとは思います。
 先述の通り、このゲームは後半まで新しい操作や仕掛けが出続けるゲームです。操作自体はワンボタンの簡単なものが多く、入力でつまづくことはないのですが、技の発生などにややクセがあり、慣れがいるのは確かです。そして、覚えた操作に慣れてきて、ようやく面白さがわかってきたところで面が終わってしまうことが多いのです。仕掛けについても、せっかく攻略法が身についても、すぐに新しい仕掛けが出てくるので、人によっては「初見殺しが多い」と言う感想になるのでしょう。この辺りは、覚えた操作や仕掛けの攻略法を十分に試せるような、「接待」の時間を作るようにしたほうが楽しめたのではないかと思います。

バランスのためにイマイチな点も書きましたが、それはゲーム体験全体を損なうものではなかったと私は考えています。とりあえず体験版を触ってみて、好みだと思ったらプレイすることを強くお勧めします。

もし気が向いたら、もう少し丁寧な追記を行うかもしれません。






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?