小声コラム#17 またどこかで
『グーグーだって猫である』のドラマ版が、huluで配信されていたので見はじめました。
映画版は一度見ているのですが内容はうろ覚えでした。
※ここから話のあらすじに触れます。
1話の冒頭で、主人公である漫画家の小島先生(宮沢りえさん)の愛猫サバが、先生が疲れて居眠りする隣で眠るように亡くなってしまいます。
お葬式やネコ用のグッズなどの片付けを少しずつ進めても、なかなか立ち直れない先生。
ここまで見て、再生を止めました。
思い出して、見れなかったんですよね。
僕の実家では、一匹の猫 そらと一緒に暮らしていました。
僕が小学3年生のときだったので、もう20年ちかく前に出会って、それから約15年の月日を一緒に過ごしてんですね。
大学生になって実家を出てそのまま社会人になったので、その期間はなかなか会えてなかったです。
桜が咲き始めるころに、そらは亡くなりました。
そのときはもちろん悲しくてどうしようもなかったけど、社会人1年目をバタバタ過ごしていたこともあり、大きな実感がなかったのかもしれません。
ただ、小島先生の片付けをする姿をみて
僕が実家にいない間も、そらは家族と一緒に暮らしていて、特に母は家にいることが多かったので、長い時間一緒にいたんだなあと、あたりまえのことを今さら実感しました。
母が、もう猫を飼いたくない と言った意味。
父が、そらは天寿を全うした と言った意味。
そういうことが、今ようやくわかった気がします。
うまく書けないですが、なんというか、
そらは、僕ら家族みんなの宝物として生きてくれたんだなと実感したんです。
それって本当に、本当に僕の人生に疑いようもない幸せの彩りをくれてたんだなって。
言葉を扱う仕事をしてきたのに、こういう気持ちをうまく表現するを言葉持ち合わせてないのが情けないね。
人見知りで、ツンデレで、まあよく寝る女の子で。呼んでも来ないのに、呼ばなかったら来るような子で。
もう3年も経つのにね。
会いたいよ。
こんな気持ちや時間を与えてくれてありがとうって思える大人になったよ。
どこかで元気にしてるといいな。
巡り巡って、きっとかならず。
#17 またどこかで
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