モラハラ被害者のあなたへ

 一旦書いて削除したのですが、共感してくださる方がいたので、もう一度書いてアップします。文面は一旦アップしたものと少し変わります。
 私はモラハラをされている事に全く気づかず、友人からの指摘で気が付きました。そこから、同じような思いをした人の体験段を読むことで立ち直れました。こんな思いをしているのは自分だけではないということに勇気づけられました。
 自分に起きている現象が何であるのかを分析することは大事なことです。ターゲットになりやすいのは「相手の気持を考えるすぎる人」です。
 自分の負の部分を晒すことには少し抵抗がありますが、私の経験談が、今苦しんでいる人のお役に立てますよう。


 私は、かつて制作協力をしていた人からモラハラを受けていました。
 自分がモラハラ被害者であった事を自覚できたのは友人からの指摘です。彼女に指摘されるまで、まったく気がついていませんでした。
 彼が不機嫌になるのは自分が至らないせいだと、いつも自分を責めていました。
彼から「マキエさんは欲が深い」と言われると、そうなのかもしれないと思っていました。離れてみて冷静に考えると、彼から言われていた言葉のひとつひとうが、どれも全く筋が通っていないことに気が付きました。でも、渦中にいたときは、まったく気が付かなかったのです。
 
 はじめてその人に会ったとき、なんだかいちいち上から目線で話す人だな、という違和感がありました。モラハラをする人というのは、自分が上の立場を保っていないと気がすまないのだということを最近読んで、あの違和感はそれだったのかと納得しました。それは、劣等感の裏返しなのだそうです。
 中島敦の「山月記」の中に「臆病な自尊心」「尊大な羞恥心」という言葉が出てきますが、モラハラ加害者のプライドはまさにこれなのです。

 出会って間もない頃は人格者のように見えましたが、同時に違和感も感じていました。彼の言動は「女性が好む男性の接し方」の鋳型のようだったのです。
 話を聞くときは、いかにも僕はあなたの話を聞いていますといった体でありながら、返ってくる言葉に内容がなく、とても空虚な会話でした。
 話し方は穏やかで、丁寧な言葉づかい。ただ必要以上の敬語がなんとも心地悪く、冷たい印象でした。
 でも、特に親しく付き合うわけでもなかったので、「ちょっと変わってる変な人」くらいの印象でした。

 彼との距離が縮まったのは、彼を大きなグループ展に誘ったことがきっかけでした。

 私が彼をグループ展に誘ったのは、撮影している作品が良い割に、単価の安い仕事しかしていないことを、もったいないと思ったからです。この人はもっと上に行けるはずだと思ったので、動員数の多い展示でこの人の作品を見せるべきだと考えたのです。
 ところが、ちょくちょく連絡を取るようになると、約束を守ってくれないことに閉口しました。自分から会おうと言っておきながら、前日になると予定が入ったと言ってくるのです。もしくは、仕事が終わってから時間が取れそうなので連絡すると言ってくるのです。仕事が終わってから時間が取れそうと言っておきながら、実際に時間を取るようなことは全くありませんでした。つまり、人の時間を無駄に拘束するのです。
 それなのに、自分に都合のいい話をするときは人の都合を無視してねじ込んでくるのです。仕事が終わるのが遅いから別日にしてくれと言っても、そのタイミングでしか時間が取れないので、合わせると言います。
 一番不快に思ったのは、電話をする時間もないと言っていたくせに、彼が興味を持ちそうな提案をすると、向こうから電話がかかってきて、早くその話を聞きたいと言ってきたことでした。

                                  続く

●モラハラ加害者は常に自分が優位に立ちたがります。それは劣等感の裏返しです。
●第一印象がすごくいいというのが共通していることです。「いい人」としてアピールするのが上手いです。ただ、自然にそうしているのではなく、後天的に身に着けたものなので、取って付けたような印象を与えます。


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