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東方の三賢人②話す力がついてきて、更に話せるようになるために必要な3つのこと:自分の意見を持つ

こんにちは。
TOEIC500点台以上の方を、主に対象としている、スピーキング専門の英語コーチ高橋です。元アメリカの大学での英語スピーチ講師でした。クライアントさんの目標達成率90%。

初めての方はこちらから(自己紹介):

月、木に上記のような方を対象に、スピーキング力、プレゼン力アップに関する記事を書いています。次は8/23になります。

前回はしかし、初級者も含めた日本人全員に共通する、英語が上手に話せない訳について、7つの大罪、という名前で書きました。
こちらです
●ご質問などは、こちらまで

↑の記事で、話すのが苦手な理由を丁寧に書いたつもりなのですが、話す力がついてきても、「それからの伸びを左右する要因」が3つあるのです。

何だと思われますか。
話す力はあるけれど、話す内容が思いつけないと、話せないものなのです。ですから、↑の3つとは、①知識、②ご自分の意見、③そして話したいという意欲の3つになります。

前回は①知識について、書きました。こちら
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今回は、②自分の意見を持つことについて、書きます。
1)「自分の意見を持つ」、と2)「自分の意見が言える」、は、この「和を尊ぶ」国では必ずしも一致していないことかもしれませんね。

まあ それは後で触れるとして、1)について考えてみましょう。「自分の意見」ですが、それは周りの人達の意見と違っても、同じでも構いません。あなたが、心から「それで、それがいいんだ。」と思える意見です。

ここで大切なのは、色々なことに意見を持つことだと思います。言い換えれば、「この件は自分には、関係ない。」って思って、素通りされない方がいいのかな、ということなんです。

これは、しかし、私の意見なので、~には関心がない、という分野を人なら、持っているのは、当然のこと。
ただ、意見を持つためには、対象について、興味と知識がないと、持ちにくい、のも事実です。

好奇心、という物の果たす役割も大きいのですが、色々なことに興味を持つ、色々な分野の(専門家である)知り合いや友人を持つ、っていいことかなと思います。自分と違った意見が聞けるので。

人は色々なので、自分とは違った意見には興味がない、という方もいらっしゃるかもしれませんね。それはそれで、1つの考えとして、尊重します。私は、自分とは違っているから、興味があります。

もっと言うと、自分と違っているのは、相手のどんな背景(生い立ち、経験)から来ているのかが、気になるんです。そして、それをプライバシーを侵害しない程度に、うかがえると、自分とは違った意見ながら、「ああ、そういう背景なら、そんな考えもあり」と思えるのです。

それから、組織や団体に属しているのならば、自分の考えを押し通す、ではなくて、その組織なり、団体なりに一番貢献できることは、何か(お客様に一番有益なことはなにか)が、一番大切なことになるので、それに至るのに、自分とは違った意見のやり方が、よりいいのであるのならば、私はそちらで構いません。

どの考え、アプローチがいいのかは、ですから、相手の理由も訊いて、(知識も入れて)慎重に吟味することが、大切です。自分の意見かどうか、ということは、抜きにして。
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次に、考えてみたいのは、「自分の考え」を、どうやって構築していくのか、ということです。いくつか思いつきます。

その1:他の人の考えを聞いていて、「そうかな?」と賛成できなかったり、もやもやした感じがあった時には、その理由を突き詰めてみるのが、いいでしょう。ご自分が何に もやもやしたか、ということです。

これは、相手の意見が嫌なのではなくて、相手の物の言い方や、自分の考えを押しつけてくること(コミュニケーションのスタイル)が嫌だった場合も考えられます。

その2:子供の時から、①選択肢的な質問をする、あるいは、②Openな質問をして育てる。アメリカの子育て、というところにも、書いてありました。①例えば朝ご飯の内容を、子供に向かって、「シリアルにする、パンにする。。。」といくつか選択肢を与えて、選ばせるのです。その度に、「さて、どれにしようかな。」って考えるくせができます。

②Openな質問とは、上の朝ご飯の例で言うと、「何を食べる?」っていう訊き方です。選択肢自体も 子供に任せてしまう。すると、「カレー」なんていう答えも、返ってきそうですが、発想を自由にすることが、身につきます。(リクエストされた内容にするかどうかは、決めてください。カレーがどうやってできるのか、説明すると、また考える機会をあげられます。買うのか、作ってもらうのか、自分で作るのか、やめて、家にある物にするのか)

上のように、日頃から考える練習をしておくと、自分の意見がまとまりやすくなります。

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ああ、もう一つありました。意見を訊かれて、「今 考え中、保留」という人達がいることです。無理に意見を決めることはないですが、いつも いつも保留、ばかりだと、意見を言う・考えることを、放棄していることにつながりやすいです。

考える練習のためには、あえてご自分はどうしたいのか、決めてみることも大切です。

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次は、上の二つ目に書いた、意見を言えない・言うタイミングがつかめない、に対してです。日本で暮していると、①相手の話しを遮るのは失礼、みたいな感じになっています。また、②他の人達が多数、賛成している意見に反対するのは、よくない、ような風潮になっています。

1つずつ、見ていきましょう。
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まづ①相手の話しを遮るのは、失礼、ですが、これもやり方があると思うのですね。そもそも 何で失礼、とされているかというと、相手の話しを ちゃんと聞かないうちから、自分の意見を言うのは、相手に失礼、礼が足りないというわけでしょう。

では、どこまで訊けば、相手の話しをちゃんと理解している、ということになるか、ということが大切ですね。あなたが、「もう ここまででわかった。」って思えた所で、いいのではないでしょうか。

相手が、結論を決めずに、話しながら考えている場合、厄介ですね。最後まで聞き続けないと、本当に何が言いたいのか、わからないので。厄介、と書いたのは、相手と同じ道筋で、こちらも、考えをまとめていくことを、強いられるからです。

まあ 感情を共有したい、という思いで相手が話しているのだと、わかった場合なら、いいんです。一緒に 相手の経験などを追体験するように、聞いていればいいので。

しかし、何かを決めるような公の場所で、延々と上をやられると、大変な思いをします。自分とはコミュニケーションのスタイルが違うのだと、思うことにして、様子を見ます。

あるいは、こちらに質問があっても、途中で訊かれるのが、嫌そうであれば、メモしておいて、後でまとめて訊きます。

大事なのは、質問があったら、全部訊く、ということです。できるだけ早いうちに。でないと、相手(話者)がそれを言った時のことや、どういう文脈で行ったのか、忘れてしまいます。日本語の場合だと、主語が抜けている時などもありますので、そこがあいまいであれば、訊かなくてはいけません。

その際に、どういう言葉を使って、訊けばいいのか、については、たくさん本が出ているようですね。日本人の和を尊ぶ心の現れだと、感じます。

あなたが、どんな言葉を使って質問されるのかは、わかりませんが、疑問は早めに訊いて、解決しておきましょう。色々な構成員・社員・会員などの質問や疑問が、気持ちよく訊かれ、迅速に答えられる制度があるのが、いい団体・会社だと思います。

逆に、質問する機関を設けない、質問がしにくい、答えがなかなか返ってこない、答える気がない。。。等があれば、コミュニケーションがよくないので、私は なるべくそういう場所には、行きたくありません。

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上のような コミュニケーションがよくない、あるいは組織の上に属する人達の声には、逆らえない、ような場所では特に、大多数の意見に反対するのは、勇気がいるでしょうね。

ただ、少数派の意見もちゃんと聞いて、全体の意思決定に反映してくれるのが、いい会社・団体だと思います。少数派にも、反対の理由があるのですから、必ずしも数が多いばかりが、正論ではありません。

上で、私は、会社等に属しているのなら、対象のお客様にとって一番いい方法が、大切なのだから、自分の意見は、いつも最終決定案にならなくてもいい、と書きました。と同時に、年下だから、経験が浅いから、女性・男性だから、日本人だから~等の理由だけで、あなたの意見が採り上げられないのは、残念なことだと思います。

一度、徹底的にご自分の意見を主張されてみては、どうかと思います。いい練習になります。もし あなたの属されている団体で、そんな機会がなさそうなら、ご自分の属されているもっと私的な集まりで、それをされたり、そんな集まりを作ってしまうのも、いいかもしれません(趣味のグループやコミュニティーなど)。

思い出したのですが、私が子供の時、戦争を経験した父母は、戦時中の軍部の権威主義が嫌でした。ですから、戦争が終わったら、色々な人達が意見を自由に言える世の中になることを、願っていました。自分達が築く家庭でも。
そのお陰で、私達子供達は、「大人(両親)に対しても、思ったことを自由に言いなさい」、と育てられました。言い方に失礼がなければ、言ってもいいのだから、と。

そのため、私は子供の頃から、そういえば、思ったことを言う子でしたね。父母は 今はその教えをどう思っているのか、わかりませんが、^^私はいい訓練になった、と思っているのです。

今回は、これで終わりです。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
次回は、「話したいという意欲」について、取り上げたいと思います。











































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