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2019/6/1 好きなことを好きなだけ

この日は2回めの幼児教室の体験へ。手遊び歌をしたりパズルをしたり色分けをしたり、たくさんのことを少しづつこなすプログラムなのだけど、笑っちゃうくらい1回目の時と同じ感想を持った。我が娘ちゃんは歌が好き。手先で物をつまんだりするのが好き。一方でカードを指差したり決まった色で塗り絵をしたりは今は全く、興味がないみたい。

同じレッスンを受けている他のお子さんの反応とは全然違う。興味の凹凸、このままでいいのかなあと思いもしたのだけど、せっかく習うなら、と幼児教室は通わないことにして、代わりにリトミックとか、娘ちゃんが好きな音楽にちなんだ習い事を探そうと思う。

この晩は江國香織の「いくつもの週末」という本を読んだ。ここ数年間は読んだらためになりそうな本ばかり手に取っていたのだけれど、しばらくの間新しく本を買うことを封印したら、ためになる、とは無縁な古い本ばかり手に取ることになった。

いくつもの週末は1997年に書かれた江國香織さんの結婚生活についてのエッセイ。ここに大好きな一説がある。

白い花びらをみあげながら、来年もこの人と一緒に桜をみられるかしら、と思う。これはまったくの疑問文として思うのだ。一緒にみたい、と思うのではない。一緒にみるのかしら、と思う。それはなんだか不思議な感じで、そう思うとき私は自分の人生をちょっと好きになる。来年もこのひとと一緒に桜をみる可能性がある。そのことがとても希望にみちたことに思えて嬉しい。そうして、それは勿論一緒に桜をみない可能性もあるからこその嬉しさだ。物語が幸福なのは、いくつもの可能性のなかから一つが選ばれていくからで、それは私を素晴らしくぞくぞくさせる。

私はいつ死んでも後悔がないように、毎日をとにかくハッピーに生きたいと常日頃思っているのだけど、そのコツとは最悪を常に頭の片隅に想定することだと思っていて。別れがあるかもしれないから、今この瞬間がいとおしいという感覚をすごく大切にしてて、だから江國さんのこの文章にほんとそうだよなあと共感しまくりだった。

読み終わって、ちょっとドキドキしながら江國さんの結婚生活がまだ続いてるのかを検索した。2019年最初の記事の江國さんは結婚生活に言及してて、何だかすごく嬉しかった。「いくつもの週末」の江國さんと同じような気持ちで私は結婚生活を送りたいなと思っているのだけど、江國さんが続いてるなら、きっと私も大丈夫なんじゃないかと思った次第。

この本の他にもこの週末はいいことがたくさん。初めて娘ちゃんと公園で砂遊びなどをし、オーケストラで好きな曲を弾き、マッサージに行って、昼寝をして、家族3人で好物のもつ鍋を食べた。彼と一緒に美味しいミールキットで料理もしたっけ。

好きなことだけしたから満足度が高くて、そう、だから娘ちゃんも好きな音楽に触れるような習い事をしようね、と母は思うのだった。

好きなことを、好きなだけ。




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