14歳の栞を観たので。🔖

ちょっとサボりすぎていた。
でも書く意思はあって内容がまとまらず、1ヶ月以上下書きに保管していたら年が明けてしまった。
去年のことだけど記録に、記憶に残したいので。

12/3 
14歳の栞を観た。

21年春に公開されて話題になった作品らしいが私は最近まで存在自体知らなかった。

きっかけは好きな芸人さんのラジオで複数の芸人さんが絶賛していたからである。

内容はある中学校の2年生のクラスに密着したドキュメンタリー。

ドキュメンタリーであるから映画の主役の生徒たちは実際に存在して日々を生きているため、プライバシーを考慮して小さい劇場でのみ上映をしており、今後も配信やDVD化はない作品という点に興味をそそられた。

公開から2年近く経っているからもうやっていないだろうなと思っていたら上映している映画館がひとつだけあるじゃないかッ!と思い調べてみる。

なんと湘南の方にある映画館で片道1時間半。

普段、ベッドの上で半日過ごすくらいにはインドアな私にとってもう小旅行のレベル。
そして片道の交通費で会社の福利厚生を使えば映画1本見れちゃうレベル。

でも、観たい欲が5馬身差くらいつけて勝ったので予約の電話を入れた。

映画館の最寄りは「鵠沼海岸駅」。

もう名前に海岸ってついちゃってる😅
私の住んでるとこ海なし県なのに😅

でも駅前の雰囲気が素晴らしく良い。
the 海沿いの街っていう感じの雰囲気で映画館までの道のりで将来お金にゆとりが出来たならここに住もうと思うくらいには良かった。

映画館には駅から3分程度で着いた。

映画館というかミニシアターといった感じで、こじんまりとしている店構えだった。
ここで映画がやってるの?といった感じ。 

名前は「シネコヤ」さん。

扉を開けると目の前にはパン、左の壁側には大量の本が並んでいた。たしかに予約する時に覗いたホームページにも「映画と本とパンの店」と書いていたなぁと思い出した。

予約した名前を言ってハチミツカフェオレを頼むと番号札を渡された。
その番号札が整理券になっているようで上映前に一人一人スタッフから呼び込まれる仕様だった。

シアター内はお洒落なカフェにあるようなソファやお洒落な椅子が並んであった。
ふかふかのソファに座りたかったが比較的、整理番号が遅かったので1人掛けのソファは埋まっていた。
2人掛けのソファは空いていたがカップルでもない限り、相席はちょっとなと思ってカチコチのお洒落椅子に腰を下ろした。

ハチミツカフェオレを嗜んで7.8分経ったくらいで映画が始まった。

ここからが14歳の栞の話になるが、(前置き長すぎない?)映画の内容は何か大きなトラブルやドラマがあるわけではない。ただそこには「普通」の35人の生徒が「普通」の学校生活を送っている。

クラスの35人の生徒にスポットを当ててインタビューをしながら14歳という子どもでも大人でもない彼らが120分に渡ってスクリーンに映し出される。

14歳の時の記憶って覚えてるようで覚えてなくて、でも、彼らの言葉を聞くたびに「ああ、こんなこと思ってたかも」と同時の自分を重ねたりした。

将来の夢を聞くシーンがあるんだけど、みんな現実的で堅実な感じの受け答えで、大人になった今そんな彼らに「もっと何にでもなれるよ!好きを仕事にするそんな夢見たっていいんだよ!君たちは可能性に溢れてる!」って思うんだけど、14歳って違うんだよね。

中学生になって部活動とか勉強とかで色々差がついてるのが肌で感じて、カーストもなんとなく出来つつあって、自分はこの立ち位置なんだって気づくのがこの年代って感じ。

だから、自分の限界はここまでって相対評価で決めてしまう。そう思っちゃうのって、学校、クラスっていう狭い世界の中で同じ年代の子たちと日々を過ごしてるからだと思う。

14歳の自分にはその世界こそがすべてで、周りと比べて自分はここがダメなんだって思っちゃうことって多い気がする。大人になると図々しさも兼ね備えて周りと比べても自分は自分と思える余裕も少なからず持ち合わせてるけど、あの頃の自分にはそんな余裕はなかったかな。

周りからどう思われてるかとか浮いてないかとかを気にして、小さな事でうじうじ悩んでたなって思う。

今の自分から見ると「そんなの全然悩むことじゃないよ!酒飲んで忘れよ!」って思うことで悩んでたりしたけど、その頃の自分にとっては今世紀最大の悩みだったりするんだよねえ。

この感情って誰しもが通ってきてるんだけど、いつのまにか忘れちゃう。だから、お母さんとか「そんなの誰も気にしないよ!」とか怒ってくるんだよなあ。それはそうなんだけどね。でも属してる世界が狭いから周りが気になるんだよね〜。

そんなふうに思ってたってことを忘れずに、私は将来の自分の子供に接してあげようと思う。

あと1番印象的だったのは映画の予告とかでも使われているけど「自分のことは嫌いです。」と言っていた女の子。

「あぁ、学年になんかこんな感じの少し達観していて大人びている子いたな~」と思った。
当時の私の学年のそういう子は正直何考えているか分からなくてし親しくなるようなタイプではなかった。

でも映画の中のその子は確かに学校の中では何考えているのか分からないようなそんな素振りだけど、家に帰ると本当にまだ幼い14歳の女の子で明るくてお母さんに甘えたりしているそんな姿があって、「私のクラスにいたあの子も学校にいるときの姿だけじゃないんだな」って思えた。

学校の中だけの姿じゃなくてそんな裏側のその子まで当時知ることができたら、もっと仲良くできたのかなって。

話したことのないあの人も、名前も覚えていないあの子も何してるのかなって少し思い出させてくれる映画だった。

なんか節目節目に見たい映画だなあ~。
私の大切な人にも見せたい映画だ。








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