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教育あれこれ

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教育について、思うことを徒然に書いた記事を集めています。
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#教育

『揃わない前提の授業とクラス』を読む

#note100本ノック Day 91 友人から薦められ、 オーダーしていた本が届いた。 ネットワーク編集委員会編(2024)『揃わない前提の授業とクラス』.学事出版 ちょっと読み始めたんだけど…。 わたしは「子どもたちに、揃えることをわりと強いないタイプ」と自覚しているが、そもそも自分自身、揃えることが苦手な教員なのである。 この本、 そんなわたしにヒットする視点がいっぱい載ってるのでは…? 「揃わない」ということが出版に値するくらい価値ある概念ってこと。 斬新

ドリルと日記

#note100本ノック Day 76 小学生の頃、毎日日記を書いていた。 自由に取り組む家庭学習は、「自分のやりたいことをなんでも」やってよい。なので毎日日記を書いて、週に一度、先生に提出していた。 先生、あのね わたしは担任の先生に伝えるために、自分の日常から楽しいことを切り取っていた。先生からのお返事も楽しみにしていた。 漢字ドリルや計算ドリルの宿題は全く楽しくなかったけれど、日記を書くのはとても楽しくて、ちっとも苦ではなかった。 あるとき でもあるとき、

IB教育のエッセンスをIB校でない学校にも広げたい。

わたしは大学院でIB教員養成コースに在籍していた。IBには大きくわけて3つのプログラムPYP、MYP、DPがあるが、そのMYPについて学んだ。 IBって「エリート教育」とか「スキルを身につける」みたいなイメージを持たれがちなようだが、1年間どっぷりとIBを学んだわたしの印象はIB教育は「全人教育」。全人教育で有名な玉川大学にIBのコースがあることには納得だ。 IBは、人を育てるエッセンスに満ちた教育プログラムだと感じている。 IB教育を学んでも、IB校には就職しないし…

【本】 『小学校からの英語教育をどうするか』

この本は、60ページほどのブックレットでありながら、M1で「英語教育とは何か」と思い悩んでいたわたしが出会った救世主のような存在だ。 わたしの在学していた大学院では、「英語教育は、言語習得の過程である」という考え方が大半を占めているような印象があった。しかしわたしは、「人を育てる過程として、各教科がある」と考えていた。 柳瀬陽介・小泉清裕 (2015) 『 小学校からの英語教育をどうするか』. 岩波書店 「はじめに」で2013年から始まった日本の英語教育改革について、