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#31 癒しの地 -ハンピ

※この文章は2013年〜2015年の770日間の旅の記憶を綴ったものです

インドの旅を計画し始めてから、一番訪れるのを楽しみにしていた土地、ハンピ。

日本ではまだそれほどメジャーではないけれど、南インドの旅経験者の間では、絶大な支持を得ている地。ハンピに行ったことがある人のブログを見ながら情報収集をしていると、賞賛の言葉があふれていて、読んでいるだけで気持ちが盛り上がった。

実際に行ってみると、熱く乾いた土色の岩がゴロゴロとそこかしこに転がっている独特の風景に圧倒され、かなり保存状態が良いものも含めて、14~16世紀のヴィジャヤナガル朝時代の遺跡が数多く残っており、泰然と構えている姿に驚いた。

6日間のハンピ滞在中、朝は近くの川辺の岩道をヤギたちの食事を見ながら散歩した。
その後、ハンピに沢山あるツーリスト・レストラン(インドの田舎には珍しく、ウエスタンなメニューが豊富!) で大好きなミューズリー・フルーツ・ヨーグルトの朝食。夕方は、ゲストハウスの近くの丘に登って夕日を眺めた。毎日少しずつ違う表情を見せる夕日を見ながら、「今日の夕日が最高」と静かに感動した。

ここが”癒しの地”と言われている理由が、よくわかる。
予想以上にツーリストが多いことには驚いたけれど、そのせいか、ここの人たちは外国人と接することに、とても慣れている。
ハンピ村自体は、遺跡を除けば、高いビルのような建物など無いごくごく田舎ののどかな風景。
むしろ遺跡と景観保護や、それにまつわる政府の思惑などもあるらしく、今現在は新しい建物を建てることが一切禁止されているらしい。
そんな話を聞きながら、今はまだあくまでも素朴な風景の中で、ツーリストが過ごしやすいくらいに適度に整備された環境に身を浸していると、南インド内陸部の小さな村にいながら、ふと、数年前にはじめての一人旅で訪れた沖縄の竹富島を思い出したものだ。

当初から、ハンピに行ったらカルヤンゲストハウスに泊まる、と決めていた。
日本人の女性が、オーナーであるインド人の男性と結婚して営んでいる小さなゲストハウス。このゲストハウスの評判も、すこぶる高い。予約もせずに、早朝、リキシャで突然乗りつけたにもかかわらず、”女将”のサキさんは笑顔で迎えてくれた。もうすぐ2歳になる息子のサイ君とともに。

同年代で温かくフレンドリーな彼女の人柄に触れると、まるで昔からよく知っている女友達と話しているように楽しくて、心が弾んだ。

朝の散歩コースの川辺は、ヤギの食事処
パリッパリのドーサを食べたくて、何度も通ったレストランアチュタラヤ寺院周辺
アチュタラヤ寺院の通路
朝食の定番、フルーツ盛りだくさんのヨーグルト!
朝食の定番、フルーツ盛りだくさんのヨーグルト!
人なつっこい子供たち
人なつっこい子供たち
人なつっこい子供たち
毎夕、近くの丘に登って、犬と一緒に座って日が沈むのを待った
日没後のマジックアワー


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