僕は小さい頃から飴が大好きです。今でも喉が痛くなれば飴をなめます。まず素晴らしいのがその名前です。いかにも甘そうな、しかし、甘すぎず「あめ」語源をGoogleで調べたところ、「甘い」からきているということらしい。やはり。

 僕が好むのはフルーツ味の飴と清涼飲料水風味の飴です(コーラとかね)。いろんな種類が入ってるアソートみたいなやつなんかとっても嬉しいです。途中で色が変わるやつなんかも良い。飴はなめる楽しみの前に選ぶ楽しみがあるのね。どの色がいいか、どの味がいいか。ただ、メロン味とイチゴ味は苦手だ。メロンとイチゴはすきなんだけどな。飴がフルーツ"風味"のものであることをこれでもかと思い知らされるから好きではないな。

 逆にパイナップル味やソーダ味は特に大好きです。パイナップルやソーダっていうのは誰とでもすぐに仲良くなれちゃうような気軽さがあるね。新しい環境にもスルスル馴染んでいくんだ。なめてたら僕まで明るい人間になれそうだ。

 子供の頃、何種類もの味の飴を一気に食べるのが大好きでした。(本当は今でも好きです)口の中が虹色になるんだよね。まるで、新しい味を生み出しているかのような気持ちになれる。

 8歳の頃かな、おじいちゃんの家で四種類くらいの飴を一気になめていたんだけど、何かの拍子に喉に詰まらせてしまったんです。そんなにたくさん口に入れてたら当然かもしれないけど。その時、いつもは足が悪くてゆっくりとしか動けないおじいちゃんが、目にも止まらぬ速さで立ち上がり僕の足首を掴んで、僕の身体をひっくり返してくれたんです。宙吊りになった僕の口からは無事飴玉が吐き出されました。僕が今生きているのはおじいちゃんのおかげなのです。

 あの時のおじいちゃんのかっこよさを思い出すと、ふっと涙がでそうになるんだよな。

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