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開放のソで見直すクラリネット奏法論④

前回は開放のソが潰れてしまう原因は呼吸に問題があるかもしれないという事を解説しました。

開放のソというのは、全ての指を話して吹く音です。そのため管の穴から音が抜けてしまうので、演奏者の身体の状態がもろに出やすい音なんですね。

ではもう一度開放のソを鳴らしてみましょう。

なんだかソの音程が定まらない・音程が上ずる。そんな方は立ち方に問題があるかもしれません。

今回は 重心と立ち方の話になります。

音程と立ち方。。。。全然違う気がします。

もちろん音程の問題は、ソルフェージュを通して訓練する必要があります。

でもそれをやってるのに、なんか上ずる。当てたい場所に音程が当たらない。そんな方はまず音程を作る為の土台を見直す必要があります。

そもそも土台ってなんなんでしょう?

この場合でいう土台とは、呼吸運動を支える脚部のことです。

脚と呼吸、全然関係がなさそうですが、どんな関係があるんでしょうか。

脚が支えている場所「重心」ってなに?

脚の骨は骨盤にくっついていて、胴体から上の全てを支えています。

でも、よく考えてみたら不思議じゃありませんか、二本しか足はないのに、立体的な身体をうまくバランスを取って支えていますよね。

四本足ならバランスが良さそうですが、人間は二本足でバランスをとって歩いているんです。

この二本の足でうまくバランスを取ることができるのは、重心が取れているお陰です。

重心って、小学校の算数の授業で勉強しましたよね。三角形の頂点を結んだ交点が重心だって。あれと同じです。ヤジロベエを思い浮かべてもらっても構いません。

では、人間の重心ってどこにあるんでしょうか。

確認してみましょう。

重心を確認する!

まず、肩幅より少し狭く足を開いて真っ直ぐに立ちます。そして身体が真っ直ぐなまま、倒れないように前後に揺れて下さい。

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結構難しいですね。バランスを取ろうとしたとき、おへその下あたりが硬くなりませんでしたか?

そうです!丹田ですよね!

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腹式呼吸でも登場した丹田を重心にして、人間はバランスをとっているんです。

という事は、前回皆さんに紹介した丹田呼吸を見直せばトレーニングまで載っているじゃない?と思った方。待ってください!今回は丹田で重心を取る必要性について書いていこうと思います。

以前広瀬香美さんのチャンネルで、「歌手はスポーツ選手と同じ!野球の選手だってぜったいホームラン打つときは足からグッとしならせてホームラン打つよね。上半身だけを使うんじゃないよね。歌手も同じ。音程は狙わなきゃ当たらない。もちろん声は口から出るんだけど、ここ音程を取るんじゃない。お腹と太ももとふくらはぎをしならせてしっかり使わなきゃ当てたい音程に当たらないんだよ!」一字一句同じではないと思いますが、こういう話をされてました。私はそれを聞いて「そうだよね。そうだよね。」と妙に納得してしまいました。

これと丹田の話どう関係あるの?と思われるかもしれませんが、彼女は歌いたい音程をきちんと当てるために下半身から音程を作るべきだと話をしていたんですね。

クラリネットに置き換えるとどうでしょう。

全く同じです。しかし私たちは、これに加えてかなりの重さがあるクラリネットを腕で支えて、指を動かして演奏しなければなりなせん。そして指のパッセージは難しいのです。

演奏技術の部分に囚われて、丹田で重心を取る事を忘れ、下半身まで使えていないパターンがよくあります。

さて丹田で重心を取るとどんなふうに安定していくか。どうやって実証していこうかな。。。。。

む。む。む。。。。難しい

なので少し乱暴ですが、呼吸の時同様、まずは丹田の場所を感じなければ吹けないようなトレーニングを実践してもらって、下半身まで使うとどれくらい音程に差があるのか実感してもらうのが良いと思います。

次回はそのトレーニング方法をご案内したいと思います。

お読み頂きありがとうございました。

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