医療関係者に新型コロナウイルスの現状を聴く

 5月13日トークーコーナーでは、再び清水清美医師(上中居ファミリークリニック)にご出演いただきました。

Q1. 少し落ち着いてきた現況をどうみるか?

A1. 4月27日以降2週間たった現在、高崎市内の感染者数は変化なしと落ち着いてきました。それは市民の方々が外出自粛や学校の休校、手洗いやマスクを徹底してきた結果だと思います。

Q2.PCR検査とは?

A2. 新型コロナウイルスの検査には大きく分けてPCR検査、血液で調べる抗体検査、抗原検査3つあります。その中でも、メディアでよく取り上げられるPCR検査(ポリメラーゼ連鎖反応)とは鼻水、便などのDNAサンプルを増幅させ、ウイルスがあるかどうか調べる検査です。日本では鼻から綿棒で取り出した粘膜で検査を行っています。

次に制度についてですが、どれくらい信頼できる検査なのかを判断するものです。間違った検査結果が出てしまう場合の問題です。外国では30%あると言われていまが、その原因としては時期によって変わるということ。インフルエンザーのようにウイルスの量が初期の段階では少ないため陰性だったが、時間が経って再度受けたら陽性になった事例もあります。2つ目の原因には変態。鼻から取り出した粘膜がよく取れていなかったために、ウイルスが発見できず結果が陰性となってしまうこともあります。検査は100%正しいものではないので、症状が続く場合には医師に相談することが大切です。

Q3.なぜ日本は外国に比べて検査数が少ないのか?

A3. 実は日本で新型コロナウイルス検査を受けるためには手続きがとても大変なのです。今回の新型コロナウイルスは指定感染症に分類されます。そのため、法律に基づいて検査を受けることになります。医者の届け状や様々な書類の作成、衛生研究所での検査、厳格な隔離など手続きがとても複雑です。漸く、検査を行う病院が増えたり、検査を受ける基準のハードルは低くなったので、今後は少しずつ検査の数が増える見込みです。

Q4.高崎市に設置された発熱者外来とは?

A4. 高崎市では新しく2つの取り組みをスタートしました。
①土曜・休日発熱外来:高崎市総合保健センター(高崎図書館の1F)で土日や祝日に発熱や咳の症状がある方を医師が診察します。午前9:30〜12:30に電話相談と予約を受け付けています。医師による診察が必要になった場合、診察は午後13:00〜16:00となります。電話:027-381-6000

②高崎市発熱者受診相談センター:【平日】午前9:30〜16:00電話相談と相談した方のお住まいから発熱者を受け入れてくれる医療機関を紹介しています。どこに相談すればいいかわからない、掛かりつけの病院がない方は是非ご相談してください。電話:027-381-5000

最後にリスナーへのメッセージ

今多くの方々が感染の予防のために外出自粛をしていると思います。しかし、医療機関に行くことまでを心配しすぎてしまい、赤ちゃんの予防接種や持病の受診までを控えてしまう方がいらっしゃいます。症状を悪化させないために、是非必要な医療はきちんと受けましょう。心配なことがあった時は掛かりつけのお医者さんや医療機関に相談してください。