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無料がもたらす弊害

過疎の町では、無料か無料に近い
行政サービスが行き届いています。

その影響か、500円という
講習会を開こうとすると周りから
「お金とるの?」という反応が。

無料がもたらす弊害について
まとめました。

価値の混乱

まけまなは、10年近くWEB業界へ
身を置いていました。

今は地方の小さな組織の一員で、
WEB業界の経験を細々と活かしています。

現在住んでいる町は、
光通信が数年前にようやく整ったという
過疎が顕著な田舎町。

毎月のように行政が主体で
住民向けのデジタルジャンルの講習会や
先進事例を無料で開催しています。

数千人の人口がありながらも、
それらに集まるのは決まった数十人。

ごく一部の方が恩恵を受けている
状態ともいえます。

まけまな自身もそのような場を
活用して学びの機会を作っています。

先月だったか、これまた町が主催で
先進事例の講習会があった際には
20代の若者が講師をしていました。

若いのに順序立てて分かりやすく
イキイキと発表する姿に刺激を受けたのです。

『まけまなも価値ある情報を
住民さんに届けたい』

そうした思いを上司に伝えたところ
すんなりOKが。

集客(受講料売上)を頑張るという条件で
講習会を開催することになったのです。

が、フタをあければ僅か1桁。
50人は定員を確保していたのに
肩透かしをくらってしまいました。

行政との差別化

講習会開催前に
とある住民さんから

「行政が無料でやってて、
あんたんとこでお金とるのは
参加するのに少し抵抗あるんです」

とご意見いただきました。

「はい、十分に価値はあるはずです」

と返答。その方はふーんと言いながら
納得いってなさそうな表情をしていたのは
繊細なまけまなにとって容易く読み取れました。

【行政はお金儲けしてはならない】

一時期、行政の臨時職員をしていた頃
教わったことでした。

コピーや用紙代など準備に要した
経費を請求するのはともかく、
行政主催のイベントはほぼ無料。

こういった学びの場も
行政が主催の場合は無料が当たり前。

ただ、今回は初心者入門ではなく
売上に直結する有料級な内容だと
ハッキリと広報しました。

が、フタを開けてみれば閑古鳥。

「有名人の講習会でもあるまいし金を取る」
と思われたのか、反応は虚しいものに。

ABテストではないですが、
また同じ内容で呼びかけて無料で
開催したらどうなるのか気になるものです。

行政との差別化をもっと全面に
分かりやすく伝えねば響かないと
学ぶことができたのです。

正しい価値の認識

一方で、まけまなという
ヒトから見た価値についても
考えさせられました。

まだまだ実績が弱いと。
そういった評価は真摯に受け止め
更に結果を残さねばなりません。

あと、無料は当たり前ではないのだと
それも伝えていきたいと感じたのです。

参加する側は無料・格安が嬉しいの
でしょうが、開催する側は時間と経験を
費やしているということ。

税収が決して充実していない
過疎の自治体は国や県の「過疎債」に
支えられています。

過疎債のおかげで便利な行政サービスを
受けられている側面もあります。

正しい価値を提供し、認識してもらえるよう
考え方を変える良い経験ができました。

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