海のはじまり 第7話をみて
生方さんの作品は マトリョーシカのようだと思う
水季が妊娠して死ぬまでという 毎回ほぼ同じような時期を描いているのに 開けるたびに 新たな真実が見えてくる
今回は 水季が海ちゃんを産んで死ぬまでの経緯が主に水季と津野くんの視点で描かれていた
水季も津野くんも それぞれの事情や考えがあって生きてきた
水季は ただ海ちゃんを必死に育てるために
津野くんは きっと水季への恋心もあって
そんなそれぞれの心情が丁寧に描かれていて
「津野くん 過去の詮索はしないと言ってたじゃん」
とか思ったりして、引き込まれた
今回一番感情が揺さぶられたのは、水季が母親の朱音と話すシーンで
「死ぬのが急に恐くなっちゃった」
というところ
そうだよな 気が張ってるうちはいいんだけど
ホッとすると急にくるんだよな って
それともう一つ 図書館で苦しんでいる水季が 海ちゃんに心配かけまいと 津野くんに頼むところ
海ちゃんは気づいていたし とっても心配していた
ふと 第1話のお葬式のシーンを思い出した
「小さいからまだわからないわね」
なんて陰口言われていたけれど
海ちゃんは ちゃんと辛かったのだと改めて思った
最後に弥生と津野くんのシーン
最初は攻めている津野くんが前を歩いているのに 弥生からの反論にあうときには 弥生が前に出る演出が なるほどなーと思って見ていました
それにしても 弥生は強い人だな
きっとその部分が 水季と似ているのだろう
人は「こんな人」と単純には表現できない
そんなことを感じさせる描写でした