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11月

最近考えていること。脳内のまとめ

最近、SFというジャンルについてよく考えています。といっても読むというよりは書くという分野において。

自分はヒューマンドラマや恋愛ものは苦手としていて(普段一切読まないので興味の対象外)、かと言って現代の難しい諸問題をテーマにするのも厳しいので、SFとかファンタジーとかホラー風とかのジャンルに逃げがちでした。

広義のSFなら(ガチじゃないやつ)歴史物みたいな時代考証も必要ないし、専門職の話や法律の細かい知識も必要ない。テキトーに日本っぽいパラレルな世界をでっち上げたらあとは自由に描けるので、舞台設定はわりと近未来、まだ存在しないアプリとか、ネットサービスとかを捻り出してそれに翻弄される人々の物語をわりと多く紡いできました。SFはサイエンス・フィクションでもいいし、よく使われる藤子不二雄先生の”少し・不思議”の略でもどちらでもいいです。これはちょっと現実ではありえないんじゃない? みたいな話もif…の世界だからいいでしょくらいな感覚で書いていたのです。

その感覚がこの半年くらいで大きく崩れつつある気がしています。とにかく技術の日進月歩が早過ぎる。

数年前にマイクロソフトのHoloLensが登場して、開発者用にMR(Mixed Reality[複合現実])が実装された動画を見た時、あーこれ世界変わるかもな、と思ったのが最初かもしれません。でも、その勢いはその後あまり伸びず、まだまだ時間がかかるかな、と思っていたのですが、最近のMetaの躍進を支えるQuest3のMRの使い方は、かなり洗練されてきたというか、僕が思い描く近未来のSF像を完璧に体現していて衝撃を覚えました。(何度か書いているように僕は頚椎ヘルニアを患ってしまったので、あの重たいゴーグルをつけることはできないので、試せないのが歯痒いのですが……)ただあれ、長時間は確実に首と頭にダメージを与えると思うので、、、せめてメガネくらい軽く、そして解像度が上がらないとダメでしょうね。常時、液晶を見ることで網膜の劣化も厳しそうです。で、メガネくらい軽いXREALに期待するも、試した人の話では「あれは酔う」とのこと。

まあ、いまの進化の速度なら、映像を現実にホログラムのように映し出すことも近い将来可能でしょう。

そういう時代のサービスってなかなか思いつくのがむずかしいです。

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デジタルヒューマン分野もAIモデルが凄すぎて(ソニーのあれ、人力なら結構やばいんじゃ、、、と思ったり)、社会のサービスのあり方がかなり変わるかもな、と思うレベルの技術革新がこのところすごいスピードで登場している感じがします。

ということで、安易な思いつきのアイデア程度だと現実があっという間に虚構を超えてしまいそうで、せっかく書いても、それ古くない? みたいなことが頻繁に起こりそうで(最近読んだアリス・フィーニーという作家さんの本でTwitterが頻繁に出てくるんですが、それもうXだし、、、みたいな)、書くのが怖くなってきています。

上記の技術を複合するだけで、AIでカスタマイズした専用のモデルをMRで自宅内に登場させることはすぐにできそうです。会話もAI、音声もAI、で、好きな感じで調整が効いて、となると、コンテンツとしてはやばいですよね。人類はついに孤独からも解放されるかもしれません……(人がいても孤独は存在するので根本解決にはならないとはいえ)

そして、僕が以前描いた『売名行為』という作品の世界さえ実現できてしまうかもしれない。

それは結構書き手としてはぞっとするものです。

そういう時代がすぐにやってくること前提のSFとはどういうものだろうか、それを考えるのが最近の悩みです。自分には難しいかもと思ってます。もちろん、ガチSF勢はいまの状況をさらに愉しめるのかもしれないけど、、、僕にはちょっと無理。

なので、このところ今後どうやって書いていこうか、真剣に考えています。この問いをAIが答えてくれる未来が来ないことを祈って。

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