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【MARVEL SNAP】カードの「コスト」と「パワー」について色々調べてみた(第1回)

 MARVEL SNAPに限らず、カードゲームにおいて「カードの強さ」という言葉の意味はとても曖昧です。単体のカードの性能、複数のカードの組み合わせによる相乗効果、環境(ユーザーの間で流行しているデッキタイプやカードは何か)による変動なども含め、視点を変えると意味が変わる言葉でもあります。
 今回は、そんないくつもある視点の中から「コスト」と「パワー」に注目し、MARVEL SNAPに登場するカードの強さについて、自分なりに考察してみました。

 今回の記事は、MARVEL SNAPというゲームを体験した事のある人なら、誰でも気軽に読める内容になっています。どちらかというと、初心者向けの内容かもしれません。


▶︎基本ルール「エネルギー」のおさらい

 このゲームでは通常、各ターンの開始時に「エネルギー」が配られ、プレイヤーはエネルギーを消費して、カードを手札からプレイします。例えば、ゲーム開始直後のターン1では「1」のエネルギーが配られ、プレイヤーは「コスト1以下のカード」を手札からプレイできます。
 また、このゲームの最終ターンは(通常は)ターン6なので、プレイヤーは1回のゲーム内で、最低でも「1+2+3+4+5+6」=「21」のエネルギーを使えます。プレイヤーがゲームに勝利するには、使用可能なエネルギーの総量が限られている状況で、「自分は高パワーを出しつつ、相手には高パワーを出させない」プレイングを求められます。

……なお、継続的にゲームを続けていくと、使用可能なエネルギーを増やす効果や、カードのコストを軽減する効果など、特殊な効果を持つカードも手に入ります。また、一部ロケーションの効果により、対戦中に突然ボーナスエネルギーをもらえる場合もあります。


▶︎「コストパフォーマンス」をはかる基準

 「使用可能なエネルギーの総量が限られている状況で、高パワーを出す」方法として最もシンプルなのは、コストが低くパワーが高い「お得なカード」をプレイすることです。では、その「お得」の基準はどこで決まるのでしょうか?
 試しに、このゲームに登場する多数のカードの中から7種類を選び、それぞれのカードのコストとパワーの数値を列挙してみます。

①《ワスプ》     :コスト0、パワー1
②《ミスティ・ナイト》:コスト1、パワー2
③《ショッカー》   :コスト2、パワー3
④《サイクロップス》 :コスト3、パワー4
⑤《ザ・シング》   :コスト4、パワー6
⑥《アボミネーション》:コスト5、パワー9
⑦《ハルク》     :コスト6、パワー12

 上記7種類のカードは、「デッキに任意に編成可能」かつ「カード固有の効果を持たない」という共通点を持っています。この共通点を持つカードは上記の7種類しかないため、上記7種類のカードのパワーは、各コストごとのパワーの「基準値」と考えて差し支えないでしょう。


▶︎極端に「お得」なカードは「弱点」を背負う

 前述7種類のカードと比べて極端にパワーの高いカードには、その高いパワーの代償として、弱点が付与される傾向があります。

例:《リザード》
 エネルギーコストは2、基礎パワーは5。この状態のパワーは《サイクロップス》よりも高く、コスト3相当といえます。
 ただし、このカードが置かれたロケーションの相手側がカードで埋まっていると、永続効果でパワーが-3され、コスト1の《ミスティ・ナイト》と同値になってしまいます。
 つまり、このカードは「弱点が作用すると、2コストぶんパフォーマンスが低下する」ということになります。


▶︎基礎パワーで劣るカードは劇的な効果を持つ

 逆に、前述7種類のカードと比べて極端にパワーの低いカードは、パワーが低い代わりに強力な効果を有する傾向があります。

例:《クロウ》
 コストは5、基礎パワーは4。パワーの数字は《サイクロップス》と同値なのでコスト3相当。基礎パワーだけ見ると「損」です。
 しかし、このカードには「右隣のロケーションのパワーを永続的に+6する」という、非常に強力な効果があります。
 上昇値の「6」は《ザ・シング》と同値ですから、このカードを左または中央のロケーションにプレイした場合、パワーの数値的には「5コスト支払って、3コストの標準値と4コストの標準値を、ロケーション2箇所に、同時に加算した」事になります。強いですね。


▶︎今回のまとめと「次回予告」

 今回は、カードの強さを評価する下準備として、各コストごとにパワーの「基準値」を独自に設定するところから始めました。
 実際には、基準値を設定する段階から、発見や気づきが山ほどありましたが、全部書くと長くなりすぎるので、今回はあくまで「導入」ということで。残りの発見や気づきについては、次回以降の記事で順を追って書いていきます。

 次回(第2回)からは、「カードのパワーの数値をコストの数値で割り算し、カードを費用対効果の面から評価する」という、カードゲーム界隈では昔から広く普及している手法もとりいれます。いわゆる「マナレシオ」の考え方ですね。MARVEL SNAP風に表現すると「エネルギー・レシオ」といったところでしょうか。

……ここまでお読みいただき、本当にありがとうございました。
 それではまた。
 Makaru.Gでした。

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