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他人と縁を結ぶということ―出自を知る我が子と養親にできること

2024/3/14(木):特別養子縁組
 今日も覗いて下さってありがとうございます。
 特別養子縁組について考えていく水曜日…の昨日の記事を投稿できていなかったので、今日代わりに投稿させてください。
 今日のテーマは「子どもの出自を知る権利」について。
 


はじめに

 子どもは一人ひとり、「自分の出自を知る権利」というものをもっています。
 「自分はどんな人たちのもとで、どんな風に生まれたんだろう」
 「自分のルーツはどこにあるんだろう」
 そんな子どもの思いに答える権利です。
 (赤ちゃんポストなどは、この「出自を知る権利」を守れない…という点でも問題視される側面がありますよね)

 では、子どもが出自を知ろうとする時、養親としてはどのように養子を支えていけるでしょう。


子どもの出自を知ろうとする背景

 
 子どもの出自…子どもが知ろうとする時、子どもたちはどのような気持ちで実親を知ろうとしているのでしょう。
 そして、実親のことをどのように想像しているのでしょう。

 自分の育ちに対して受け入れる心の準備ができたのかもしれない。養親との関係に悩んだからこそ実親に無意識に良好な関係を求めて…の結果かも知れない。出自を知ろうとする時、その背景にはきっといろんな思いが渦巻いているものでしょう。
 そしてきっとそこにはどこかに「本当のお父さん・お母さんはこんな人だろう」「こんな人で会ってほしい」など、実親への小さな期待を持っているのかもしれません。

 ただ、悲しいかな子ども自身が想像・期待しているような感動の実親との再会や、実親の姿や生活は想像していたものの通り…とはいかないことが多いのではないでしょうか。
 それはきっと、実親がどんな状態であっても子どもの中での混乱や想像との相違は生じてしまうものなのではないかと思います。実親が幸せそうであってもそうでなくても…実親の反応が嬉しいものでも悲しいものでも…子どものショックや心の動揺が生じるものではないでしょうか。  
 例えば実親が幸せそうであれば、「自分がいないのに幸せそうにしている」「自分を手放して幸せなんだ」…幸せに見えなければ「自分は幸せなのに本当のお母さんは」…なんて罪悪感を覚えたり…


養親にできること

 
 その子どもの心の揺れ動きを支えられるのが養親であると思います。時には当たり散らしてくる子どもの心を受け止め、子どもの混乱を受け止めることが必要となってきます。
 実親の姿や現実に我が子(養子)が動揺している事実に対して養親が傷ついた顔をしている場合ではないのです。内心「自分たちがいるじゃない!」なんて悲しい気持ちを抱いても、「なんて実親だ!」と批判的なことを思ったとしても、それを顔に出さずにただただ子どもの全てを受け止める度量と覚悟が大切なのではないかと思います。
 「育ての親は、自分の実の親がどんな人でも愛してくれる」と信頼し、子ども自身の思いを存分に吐露できる存在であれるように…家庭内で愛情の土台をゆるぎないものにしておくことが、揺らいだ養子にとっては大切なのではないでしょうか。養親は養子を迎える時にしっかりとその日を想像・理解しておくことが求められると考えます。


最後に

 養親はきっと我が子(養子)に愛情を感じれば感じるほど、どこかで
「こんなにかわいい子を…」という思いを抱いてしまうこともあるのではないでしょうか。それは我が子可愛さ故の、仕方のない側面もあるのではないかと思います。 
 だからこそ、その心理を理解したうえで子どもを実親ごと愛するつもりで気をつけていくことが大切なのではないでしょうか。

今日はここまで!
最後まで読んでくださってありがとうございました。
また明日!


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