理想的なユーザー要求仕様書
設備を発注する時にいつも思う。理想的なユーザー要求仕様書(URS)はどんなものなのか。これまでの失敗を振り返ると、次のようなところか。
1. 設備発注後に仕様の追加変更が発生しない
→要求事項が網羅されているか(量)
2. ユーザーの真の要求が盛り込まれている
→要求内容は適切か(質)
3. 技術情報が漏洩しない
→会社の知的な資産として守れているか
これらを実現するためには、次のようなことに注意してURSを作成すべきであると考える。
品質および安全リスクアセスメントに基づいて作成される。
製品のデザインスペースが決まっているのであれば必ずそれはURSに盛り込まれるべきである。
エンジニアリング、作業性、生産技術、GMP、安全性、環境・法令等の様々な観点からユーザー要求はまとめられる。
設備リストや工程フローからのアクセスで設備網羅的にユーザー要求はまとめられる。
URSはフロー図(プロセス・ユーティリティー・マテリアル)、配置図、機器リストを添付することで具現化される。
要求仕様の過程や根拠は記録として残されるべきであるが、見積依頼する際には結果のみ公開することで技術漏洩を防止できる。
見積依頼する際はURSを紙製本(割印付)して提示することで情報漏洩を少しでも防止すると共に、見積書提出と併せて返却されるものである。
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