今日の一問
今日の一問
「じゃあ、どうしてフランスに行ったの?」
「…ね、どうしてだろうね!」と、返す、しかない。そう言ったあとで、「高校生の時アメリカに留学して、外国の大学に入りたいって思い始めたんだ。その中でもフランスの文学とか文化に憧れていたんだよね」と、ツギハギだらけの御託を並べる。そうすると大体の人は、「ふーん、そんなものか」と言う顔をして納得する(したことにしてくれる)。
ところで、私は一体なぜ、フランスに行かねばならなかったのだろうか?
現在私は、フランスで一年の語学留学を終えて一時帰国中だ。この9月からフランスの大学で一年生をやる。21歳、やっと大学一年生。
遡ること5年前、「フランスの大学に行く」と突拍子もないことを言い出した私の背中を押してくれる大人は、ほとんどいなかった(ひとりはいた)。
当たり前と言えば当たり前だ。情熱ばかりが先走り行きたい動機をうまく言葉にもできなかった私は、側から見れば暴走機関車もいいとこ。覚悟こそあれど、上手く行く確証はない。
それでも、行かせてくれと親に懇願した。
行かせてくれれば、どうにかするから。行かせてくれれば、分かるから。
ごり押しの粘り勝ちで語学留学に持ち込んだ私は、その後なんとかフランスで大学合格を勝ち取った。首の皮一枚繋がった、とはこのことだと思った。
そうしてこの9月からの新生活に向けて武者震いしているのが今の現状なのだが、暴走機関車になった5年前から、ずっと気になっていることがある。
どうしてもやりたいことが出来て、その理由をきちんとしたロジックにすることも煩わしく思えて、自分のパトスによってハードルを越えていきたくなる時があるのは、私だけなのだろうか?私以外の皆んなは、そんな気持ちになることが一度もないのだろうか?それとも、そういう馬鹿げた気持ちが興っても、ロゴスで以って沈めているのだろうか。
では、今日の一問。
あなたが自分の人生の舵を自分で取り始めたのは、いつからですか?
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