女の子は玉の輿に乗りたいのか?
この夏、母と熱海に遊びに行った。久しぶりに訪れた熱海はとても綺麗で、なによりも人の温かさに驚いた。
バスの運転手さん、カフェの店員さん。出会うどの方も、こちらが一聞いたら十教えてくれる親切ぶりで、心温まる滞在だった。
東京に帰ってきて薬局に行ったら、通常運転の店員さんに「あれっ、なんかこの人怒ってるのかな…」と思ってしまったほど。
旅行最終日で訪れた干物屋さんの女性もやはり、とても暖かかった。
そんな中で起きた一幕。
熱海でどんな観光スポットに行ったか聞かれ、○○の湯に行った、と温泉の名前を答えた。すると店員さん曰くその温泉は徳川家康も訪れたことで有名で、「出世の湯」と呼ばれている、と。
「出世しちゃいますねー」と冗談交じりにいう店員さんに母は、
「私はもう大人ですし、この子に頑張ってもらおうかしら」と私の肩をたたいた。
その後に、店員さんが私に言った言葉は、
「そうよ!頑張って玉の輿を狙わなくちゃね!」
…出世じゃなくて、玉の輿?と思ったが、
私は、にっこり「はい!がんばりますね!」と言った。
出世の話をしていたのにどうして、玉の輿の話に変わってしまうのか?
その話の主語が「私(20代女性)」だったからだろうか。
無論、この店員さんが「女性に限らず、人間にとって成功は、お金のある人と結婚することだわ!」と考えていた可能性はある。
あるけれど、そもそも「玉の輿」って、女性にしか使わない言葉みたいだ、検索してみたら。
もちろん、この店員さんに悪気がなかったのは想像に難くない。
私は個人的に
玉の輿に乗ることに時間と労力を使うなら、
自分の出世のために労力を使いたいタイプだ。
そういう自覚があったから、私の場合はよかった。
でももし、まだそういう自覚がない人がこういう風に言われたら、
価値観を刷り込まれてしまう、かもしれない。
女性だって出世してもいいし、出世しなくてもいいじゃないか。
なんて締めくくったら、「おい、フェミニスト!」と突っ込まれるかしら。
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