ホントの「訓練」ってのをね


まあ、職種にもよりますが、「避難訓練」って経験することありますよね。
さあ、経験されたご貴兄にお聞きしたいのが、

「それは実践に則した訓練ですか?」

ということ。

えと、その、思いません? 毎回、

***がありまして~
じゃ次に
$$$しまして~~
でマニュアル通りに
###しまして、

「はい、全員避難完了。よかったね~」


って、待て待て待て~~~~い!!

細かいことははしょりますが、
例えば劇場で本番中に火災が発生したとします。
でもそこは舞台には関係のない箇所(例えば楽屋とか)の小規模火災で、
初期消火も完了できるレベルだったとする。

ならば火災発生の「第一報」は自動音声で流れるんだけど
(ほぼ全ての劇場はそうなってる)
問題なければ、
・主催者
・会館側
協議の上、演目続行かどうというか判断して云々、、が一般的なのですが、

じゃあ、初期消火であかんくて燃え広がって、客席主催者全員避難誘導!!ってなったらどうすんねん!

という想定の「避難訓練」になかなか出会ったことがありません。

想定せずやってない

ってことは、その想定外の事態にはもはや対応できるスキルがないということです。


かなり前のことですが、某兵庫の劇場にいた際、

とある避難訓練で、想定は、

「楽屋から発火。初期消火失敗。延焼の可能性があるため公演は中止。観客及び出演者、主催者の避難を最優先」
だったのだけれど、

そのとき公演プロデューサー役にあたってた会館の舞台チーフが

ごねた

のですw

「初期消火失敗とはいえ舞台は燃えてない。ここで公演中止となれば、チケット払い戻しまたは再演の手配、、、こちらは何億もの損失が出る!
そんなのは勘弁だから、公演は続けろー!!!!」

って。


いやね、これ、チーフのアドリブだったんです。
後の反省会で、各方面から半笑いで
「なんであんな困ったアドリブ入れるんですか~」
って言われてて、でもチーフは真顔で

でもあるかもしれないだろ!!そういう状況!!
その時俺たちはどうするんだよ! マニュアルあるのかよ!
あるのは避難経路と声かけのマニュアルだけだろが!!!

と激高されてました。

横で聞いてた僕は、

まさにその通り!!

と膝を打つ。


そうなんですよ、有事の際にはマニュアルなんて意味ないのに、
それ以前の「マニュアルさえこなしきれてない」なんちゃってな
避難訓練なんて意味は全くない。
でもそんな「ありまして~」なマニュアルで「はいはい訓練しましたよー」
となってる現場がなんと多いことか。

皆さんも、これからも避難訓練を経験することがあった際には、
ゆめゆめ、絵空事で
「はいはい、まあこんなことやることはまあないけどねー」
なんて思わず
目の前に火災が迫り、近しい人が瓦礫に挟まれ、
なんて状況が、いつ自分の目の前に現れるかわからない、と

感じた。元日。

でしょう。

兎に角まずは、消火器発射訓練で、恥ずかしがらずに腹の底から

「火事だーーー!!!!」

っとやってみてください。

その「声」が、救いに繋がるのです。


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