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SRHR ドラマ「SEX AND THE CITY」から学んだこと

こんにちは。FUJIYAMA BRIDGE LABの石岡です。
婦人科へのアクセシビリティ向上と女性の自己決定をサポートするサービスの開発を行っています。

私が、女性の健康促進を目指して事業開発を進める上で大事にしている概念がSRHRです。
セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス&ライツといって、日本語では「性と生殖に関する健康と権利」と訳されます。

1994年、カイロで行われた国際人口開発会議で「リプロダクティブ・ヘルス&ライツ」という言葉が定義されました。2002年にはWHOがセクシュアル・ヘルスという言葉を定義し、SRHRがとひとまとめにされるようになったということです。
日本では2022年に、日本産婦人科学会が「リプロダクティブ・ヘルス普及促進委員会」を立ち上げました。

私は、自分の性や産む・産まないについて、私達それぞれが適切な知識と自己決定権を持ち、自分の意思で必要なヘルスケアを受けることができる状態で、尊厳と健康を守れること、という権利であると理解しています。

SRHRに関連して、思うことがあります。

アメリカのドラマ「セックス・アンド・ザ・シティ」をみたことがある方も多いと思います。あるエピソードで、ミランダが思ってもいなかった妊娠をしてしまい、中絶を悩むシーンがありました。
悩みを聞いたキャリーとサマンサが「私は◯回」、「私は◯回」とミランダに語りかけるのです。
最初にそのシーンを見た時、正直ぎょっとしました。命を軽々しく扱い過ぎじゃない!?と。ただ、時を経て少し印象が変わりました。

自分のお腹に一度宿った命を断つのが、妊娠した人にとってどれほどの苦痛とその後の苦悩を与えるか。現に妊娠を知ったミランダは非常に悩んでいました。
中絶を体験をした彼女たちが、友のためとはいえ、笑顔でその体験を話せるようになるまでにはたくさん傷つき、苦悩したと思います。
でも、「私の体は私のものであり、産む・産まないを決めるのは私だけの権利」という前提が彼女たちの中にしっかりと根を張っているからこそ、できた会話なのではないでしょうか。だからこそ、彼女たちは中絶を決断することができ、その経験を受け入れて語ることができるのだと思います。

中絶を肯定しているわけではありません。中絶は女性の体にも心にも深い傷が残るものだと思うから。でももし、妊娠を継続できない理由があった時に、女性が自分の意思で中絶を選ぶことができ、必要以上の罪悪感を1人で抱え込まずに済む世の中にはなってほしいと思います。

仕事で女性にインタビューしていると、SRHRの考え方が浸透していないと感じます。私が関わる事業が、「自分の体・性を自分で決める」という当たり前の考え方を少しでも広める手助けになることを願っています。

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