見出し画像

「合格点に達するまでテストを受けさせる」はNG

高校英語 すぐに授業で使えるPPTファイル「動く参考書」を販売中です。
詳細は、
こちらのページを見てくださいね。


私はおよそ40年間
高校で英語を教えてきました。

今は私立高校で
英語の非常勤講師をしています。

ある日のことです。

高1生の教室に入っていくと
何やらぞわっとした感覚がありました。

空気が異様によどんでいたのです。

(・・・?)

と思って教室を見回すと、
生徒たちの表情が暗く
苦痛にゆがんでいるように見えました。

「何かあったの?」

「担任が毎週
    英単語テストをするんです。」

「それは、熱心な担任で
 よかったじゃん?」

「よくないです!
   80点以上で合格するまで
  ず っと受けるんです。
  もうムリです。(泣)」

「先生、担任に
 なんとか言ってください!」

と言うのです。聞けば覚える単語は
200個以上あるとか・・・

「そっか、それは大変ね。」

となぐさめるしかありませんでした。

私はこの手のやり方ほど
効果が出ないものはないと
常々思ってきました。

「合格するまで何度も
   同じテストを受けさせる」

このやり方がなぜ
全く効果が出ないのか?

その答えは・・・

「脳が苦痛を回避しようと動いて
   逆効果になってしまうから」

です。

生徒たちが、

「またテストを受けるのはいやだ!
 受けないように覚えなきゃ。」

と思いながら勉強するとき
彼らが脳内で浮かべるイメージは

「合格できなくて苦しむ自分」

なのです。

こうなると、

「苦しむ自分」

がどんどん強化されます。

どういうことかというと、

脳は

「脳内イメージ」
  =(イコール)
「その人が望んでいること」

と捉えてしまうのです。

そしてその、

「脳内イメージ」

が実現するように
サポートしていくのです。

つまり、

「回避したい状態」すなわち
 
「再テストを受けたくないと思う状態」
 
を維持しようとします。

「受けたくないって
  思い続けたいんですね!」

と脳は解釈するわけです。

その結果、合格しない状態が続きます。

たとえ合格しても、
また、回避したい状態を作ろうとして
すぐに単語を忘れてしまいます。

では、どう対処すればいいのか?

脳内イメージを

「問題を避けること」

にフォーカスするのではなく、

「目的を達成すること」

へのフォーカスに変えることです。

そうすれば脳は、

「達成したイメージを現実化すること」

をサポートします。

その結果、目的は達成しやすくなります。

具体的には、
目的を達成したときの
報酬をイメージさせます。

例えば、デートの約束とか
明日からハワイ旅行だというとき
つらい仕事でも楽々できてしまいますよね。

それは、
脳がすでに、嬉しい時のイメージを
脳内に描いているからです。

脳の中では、未来がすでに
現実のようになっているのです。

では、英語学習の場合に
置き換えてみましょう。
 
単語を覚えるには、生徒たちの脳内で
英語を使う場面のイメージが
できていればいいのです。

そうすれば、単語を覚える目的と
覚えたい分野がはっきりして
難なく単語を覚えられるでしょう。

理想は英語を使う目的や
使う場面のイメージが
はっきりしていることです。

でも生徒たちの場合だと、
英語そのものに必要性を感じていない
場合もあります。

その場合は例えば、

「合格したら、
 自分の好物を食べる」

など生徒たちが自分で
報酬を作ってもいいのです。
 

私は冒頭で泣きついてきた生徒たちに

「再テストがいやだから勉強する、
 というスタンスでは
 単語を覚えられないよ。
 目的をつけ直すんだよ。」
 
と伝えました。

生徒たちは担任の先生を恨みがちですが
一番の問題は担任の先生ではありません。
 
一番大事なのは、
生徒たちのフォーカスです。

テストを受けるという状況は同じ。

勉強するという行動も変わりません。

ただ、脳の動き方を

「問題を回避する→目的志向にする」

と変えるだけでいいのです。
これだけで、同じ行動の結果は
逆転します。

まとめると、

自分が達成したい状況を
脳内で明確にイメージすることで、
現実にはまだ起こっていないけど
脳は目的の実現をサポートする

ということです。

今回は、

20  否定                                                           
21  付録① to-V慣用表現と
 ・・・のようだ( It seems that・・・と S seem to V)
22  付録② 原形不定詞と使役・知覚動詞
     (have  や get  をつかった
      ~してもらう、された の表現)

のファイルをご紹介します。
何度も出てくる構文の説明で
手軽に使うことができて便利です。

下の有料コーナーでご購入ください。

参考として、

動詞を形容詞にして使う
 ⑫名詞を大きくする(分詞編)

を公開しています。

https://youtu.be/7ILHe_R65Wc

高校英語 授業で使えるPPTファイル「動く参考書」を販売中です。
他のファイルについては、こちらのページのメニューを見てくださいね。


ここから先は

0字 / 3ファイル

¥ 500

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?