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HBOC検査を受けました

先日、検査を受けました。遺伝性乳がん卵巣がん症候群(HBOC)の検査です。

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結果は「陰性」でした。


年明け、久しぶりに定期検診に行った時に主治医から、2020年4月から保険適用になった「HBOC検査」についての説明を受けた。

何の前触れもなく唐突に「海外の女優のさあ、アンジェリーナジョリーって知ってる?」と言い出したので、「へ?」と思いました。主治医はいつも話の構成が独特で面白いのですが、話が飛びまくるので迷子になることが多いです。


主治医からは、「遺伝性の乳がんと卵巣がんの発症リスクを調べられる検査で、検査の結果によっては予防的な切除手術を選択することも出来る」と説明をされて、余りに唐突な話に理解が追いつかず、呆けた顔をしていたら、こう補足してくれた。


「通常だと保険適用外だから20万円かかるんだけど、条件を満たした人は保険適用で検査が受けられるようになったんだよ」それを先に言ってくれや。


「40歳未満で乳がんを発症した」「家族の中で原発乳がんを 2 個以上発症した者がいる」「家族の中で卵巣がんの者がいる」


他にも幾つかの条件があるが、「つじさんは条件満たしてるから保険適用で検査を受けることが出来るんだよ、絶対に受けないといけない訳じゃないけど主治医としては勧めておきたい、だけど決めるのはつじさんだよ」


主治医はこう続けた。つじさんは乳がんについてはほぼ寛解と考えて良いと思うけれど、卵巣がんについては健康診断や人間ドックの基本メニューでは検査もないし自覚症状が出にくいことが結構ある、発症した時には重篤化しているケースもあるから、調べておいた方が良い。


なるほど、これは普段生活していたら絶対に知ることが出来なかった情報だ。私はたまたま自分自身が当事者で主治医もいるから教えて貰えたけれど、保険適用の条件には「親族に該当者がいる」というものが多いため、自分が保険適用の条件に合致している情報を知ることが出来ない人も多いんじゃなかろうか…そう思った。


「保険適用で幾らなんですか?」とすぐに聞いた私は、内心(保険が適用されるんだから、せいぜい一万円くらいだろう)と余裕をぶっこいていたのですが、

「うん、六万円だね」

と言われた瞬間にちょっと笑ってしまいました。ろろろ、ろくまん〜。


検査は血液を採取してアメリカの機関に送り、検査結果が日本に送られてくるというものらしい。私の血が海を超える…。私は海外に行ったことがないため、複雑な気分になりました。


検査結果が陰性でも卵巣がんを発症する可能性はあるし、陽性であっても発症しないケースだってある。陽性の場合は予防的に卵巣を切除する手術を保険適用で受けることも出来る、もちろん受けなくてもいい。あくまでリスクを調べるための検査であって、そこをちゃんと切り分けて考えた上で、自分で考えて検査を受けるか受けないか決めようと思った。


そして考えた結果、六万円を握り締めて病院に検査を受けに行きました。(これは比喩で、実際にはクレジットカードで支払いをしました)


この件に限らず、生きることは選択の連続だ。

むしろ「日々の選択の連続」こそが人生なので、たまに…いや結構な頻度で「しくったな〜」と思うことがあるけれど、自分で悩んで決めたことなら全てが愛おしいと思える様になりたい、そう思っています。

生きる姿なんて大概はみっともないものだけど、全然いいと思う。むしろ可愛いじゃん、と思っているんです。


おわり



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