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vol.3 紅茶とフロー

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vol.3 紅茶とフロー

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無気力。今の自分はまさに、無気力。なんだか元気がでてこない。何が原因という訳でもないけど、何かが足りない。

もう、鳥をよぶくらいしか、思い浮かばなかない。「とりー」と、鳥を呼んでみた。

しばらくして、鳥は不機嫌そうにやってきた。そして言った。「こないだのことで、ちょっと怒ってるけど、呼ばれたので来た(怒)」「さすが、鳥。来てくれてありがとう。」「これでも母性はあるからね。」母性を持ち合わせていたのか。

「ちょっと相談なんだけど、なんだか、気力がないんだ。どうしたのか、自分でも分からないんだ。」「あ、それはね、目的もなく一人でいるからだよ。」「え、そうなの?!」「そうだよ。よくあることだよ。人はひとりでいるとき、落ち込む傾向があるんだよ。自分自身のことを考えたりしなかった?」「めっちゃした。」「でしょ。ESM研究によると、自分自身のことを考えると、気分はたいていネガティブになるんだよ。一人でいるときの得意なことは、集中。まあ、いいや。フローって知ってる?」

フロー状態 : ミハイ・チクセントミハイ(1934〜)の考案した概念。

「時間の感覚も忘れて、完全に何かに没頭してるとき、楽しいと思ったことない?自分の抱えてる色んなことも忘れて、周りの人に気を使ったりとかも忘れて、何か別の次元に身を置いてるような...めっちゃ集中してて、だけど落ち着いてるような不思議な感覚。」「ある、、かな。」「それだよ!それが、フロー状態。ちょっと大げさに言うけど、フロー状態は、人に喜びを与え、人生を充実させることすらできる。そうだ、フロー状態を作る遊びをしよっか。仕事でも家事でも、趣味でも、フロー状態を経験することができるよ。」

そう言って鳥は、バタバタと慌ただしく動き始めた。「ちょっと今から、装置を作るから、出来上がるまで紅茶でも飲んで集中力を高めておいて。まだ見たらダメだよ。向こうむいてて!」「わ、分かった。」鳥が持ってきた紅茶を飲みながら、鳥の作業が終わるのを待った。

「できた!でもまだ、見ちゃダメだよ!1〜3の番号の中でどれか一つ決めて!」「なんか良く分からないけど、3!」「OK。もう見ていいよ。」

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見ると、まさかのあみだくじ...。鳥は、自信ありげに言った。「左から3番目をたどっていって!」「hobby、趣味になったよ。」「じゃ、今から思いっきり趣味をやろう。趣味って何?」「うーん、ヨガとかかな。」「いいね!ここで大事なのは、自分の能力と難しさがちょうどいいバランスなことと、受け身じゃなくて、自らやってる感覚。そして、集中できることと...」今日は、鳥の話がいつになく長い。というか熱い。鳥も熱くなるのか。

結局、鳥の話を最後まで聞いた後、ヨガをした。いい汗かいたと思う。


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