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『愛の讃歌』

先日 #岡崎演劇鑑賞会 で栗原小巻さんの『ピアフ−愛の讃歌–』を観劇しながら、「これ大竹しのぶさんが演じたらいいだろうなぁ」と思っていたのですが、いろいろYouTubeでピアフの歌を聴いていたら、大竹しのぶさんの当たり役だったことを知った。その歌声聴いていたら、やっぱりいいかも。

それで『愛の讃歌』なんだけど、越路吹雪さんで聴いてきた内容と、舞台で歌われたものと訳詞が全然ちがうのね。どうやら、舞台版が原詞に近いらしい。

舞台版では「あなたといるためなら、髪も切るし、家も友達さえも捨てるし、国を裏切りもする」と言っている。

『愛の讃歌』はこんな激しいものなのね。まさに惜しみなく愛は奪うものなのだね。
愛によってピアフは悩み苦しみ、喜ぶ。
愛はそんなものなのだな。
「あなたといればなんにもいらない」程度のものではなく、全て捨ててしまってもいいくらいのものなのだな。

私は仏教徒なので、その辺の灼熱のように身を焦がす愛については「愛着」「妄執」であると考えてしまうのです。
そんな身を焦がす欲望の炎は避けなくてはと思うし、慎むべきことだと思うわけだけど、その辺りの思考の違いはとても興味深いです。

ピアフの「愛」は男女間の性愛をうたい進めてゆくうちに、それを極め、神への愛に昇華していってるんだろうね。
故に「あなたが死んでも再びであえる」わけだし、家族や仲間や祖国を超えて愛することがてきる。
男は人間を超えた神になぞらえてゆかれる。

短い人生『愛』がなくてはね。

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