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『天まつりちまつり鬼祭』

あらすじ
岡崎市の北部の滝町の滝山寺の境内。鬼の伝説のあるお寺で毎年節分には鬼祭と呼ばれる祭りが開催されている。
三人の子どもが遊んでいる。そこにふたりの老婆と老爺が現れ、鬼祭のはじまりを話しはじまる。
時は室町時代・応永27年、外国からの侵入や飢饉にあえいでいた。そんな滝村にふたりの修験者が現れ、平安と豊穣の祭りを催したいと村人に申し出る。
村で意見は分かれたものの、滝山寺に伝わる鬼面を使って祭を行うことになるが、祭のあとで行者の面が取れなくなり、二人は鬼の姿のまま鬼塚に葬られた。
しかし、ふたりは鬼になったのではなく豊穣と平安を齎すまれ人としても鬼に自らなったのだった。
そのことを老婆老爺から聞かされた小学生は、再び鬼が「現代によみがえれ」と、村で禁じられた大豆の生豆を鬼塚に蒔いたのだった。

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