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Bookends/Simon & Garfunkel(1966)(2023/11/19)



【レビュー】

前回のLemon Twigs の流れですが、男性2人デュオ、となると、おっさんはS&Gを思い出します。
兄弟ではないけども。

そのS&Gの、1966年作品。
10が一番有名でしょうが、「卒業」の映像のイメージが強くついてしいまっていて、本作の中ではやや浮き気味にも思えます。

そうなると、やはり3が本作の注目でしょうか。
徐々に盛り上がったところで、 「Kathy, I'm lost, I said, though I knew she was sleeping」 はあ、詩人としか言いようがない。
そして、ほどなく、 「They've all come to look for America」 というサビ。
ベトナム戦争の泥沼化、アメリカ一強が揺らぎつつあった、という背景を考えると、痺れます。

で、このしばらく後、S&Gは、「Cuba Si,Nixon No」を歌うことになります。

曲としての完成度は高くないな、とは思いますが、切迫感は伝わります。
親キューバというよりは、ニクソンへの違和感が強かったんでしょうけど、これをPaul Simon が作ったということに、当時のアメリカの緊迫度合いが分かろうというものです。


【結論】

★3.5。
よくまとまった良作です。
Paul Simon は、どうしても、なよなよ青年のイメージが強いですが、とんでもなく強靭な人なのでしょうね。


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