見出し画像

大おにぎり展 ごあいさつ文

 「1. 世界は成立していることがらの総体である。」
ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタイン「論理哲学論考」(岩波文庫)より引用
 世界がさまざまな事物の集合体であるならば、おにぎりとはこの世界の構造を表現するモデルとして最適な形状をしているのではないだろうか。

 出だしから何やら難しい話をしそうな雰囲気を出してみた。これで来場者もこの下に書いてある文章も何やら頭の良さそうなことを書いていると勘違いして読み飛ばすので、どれだけしょうもないことを書いても誰も気付かないだろう。さらに私のことを頭の良い人間と勘違いしてくれるだろう。
 ちなみに「論理哲学論考」はちゃんと2ページほど読んだが日本語が書かれていたことしか覚えていない。その前に読んだ「ムー的異界の七不思議」の方が内容をしっかり覚えている始末である。地球は空洞であり北極には地底世界への入り口が存在する。

 今回の展示は、あまのもえ氏が企画した展示の際、私が「大おにぎり展とか面白くないですか」と語尾に草を三つつけた状態で発言したところ、主催のストライクゾーンに入ってしまったらしく、あれよあれよという間に日程が抑えられ、企画が成立してしまったのである。行動力の化身を舐めていた。なんでも言ってみる物である。
 そして言い出しっぺの私は、今こうして展示のご挨拶という名の怪文書を執筆しているのである。言ったことにはちゃんと責任を取るんだ。それが大人という物なんだぞ、マイキー。『オー!マイキー』のパパとか誰がわかるんだろうか。

 今回の展示には、私自身も総数把握していないが、かなり多くの作家の皆様が参加されているようである。中には、普段展示に参加してしないような方も含まれているようである。ある意味この会場も、主催を中心に作品が集まった、おにぎりとみなすこともできるかもしれない。「おにぎり」というテーマをもとに生み出されたそれぞれの個性を、ぜひその作品一つ一つをお時間がゆるす限り味わっていただきたい。
そして地球内部は空洞になっており、北極には地底世界の入り口が存在していることも忘れないでいただきたい。

九州クマの会 会長
マイトン 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?