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股関節を意識して、赤ちゃんに会い、若い男女に謎を抱き、ハンサムな柴犬と以心伝心

僕、ついさっき、外を歩いていました。
15分か20分くらい。

晴れでしたが、太陽は雲に隠れていて、少し涼しく感じました。
ここ最近、気温35度以上の猛暑日続きだったので、30度くらいだと涼しく感じるって、慣れとは恐ろしいものです。

歩くとき、股関節を意識しました。
勘です。
なんとなく、股関節を意識して歩くと良いように思うのです。

股関節を意識して歩くのは高難度です。
左右の片方だけなら意識するのは簡単です。
しかし、両方はムリ。
意識するスピードより、右、左、右、左、という脚の動きのスピードの方が速いのです。意識が追いつかないのです。


そんなことを考え、歩いていたら、左手に八幡社の木々が見えてきました。
八幡社は、わが家の氏神様です。

ちょうどそういうタイミングで、僕は、若い女性を追い越しました。
僕、歩くの、速いんです。

その若い女性は、後ろ姿では10代に見えたのですが、追い越すタイミングで「チラ」と見ると、母親でした。たぶん年齢は25歳くらい。
抱っこひも(布)で、赤ちゃんを抱っこして歩いていたのです。
赤ちゃんは男の子でした。

(顔のデカイ赤ちゃんやなぁ)と思いました。
(ママの方が、顔、小さいんちゃうか?)と思いました。

(ん? 僕を見て鼻で笑って、そして視線を外した?)
(オマエには興味ない、って、そういう顔をしていた!)

(感じワル~!)って思いました。
(顔が気に入らん)って思いました。

その赤ちゃんの顔は、僕の知る誰かに似ているのですが、誰なのか思い出せません。
過去に出会った誰だろうか?
その誰かは、僕に対して意地ワルだったのかな?

(感じワルイ顔)と、僕は感じたのですから、なにかしら原因があると思うのです。

その赤ちゃんには何の罪もないのに、僕は、軽く嫌っていました。

その母子を置き去りにしました。
僕は、歩くのが速いのです。


少しすると、駐車場から車を降りた若い男女が、歩道を歩きだしました。
僕の10メートルくらい先です。

20歳前後かな。
ヤンキーっぽいファッションです。2人とも派手なプリントTシャツでした。

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あくまでコレはイメージです
以下のサイトからお借りしました
https://romelcheo.fashionstore.jp/items/32972841


若い男が、車道と歩道の縁石を歩きだしました。平均台を歩く要領です。
こんな縁石でした。

(カップルかな)と思いましたが、男性が少し小さいのです。
(弟かな)と考え直しました。

平均台ごっこしているので、僕は、アッサリと追い越します。
僕、歩くの速いのです。

追い越すとき、男性が女性の腰に手を回しました。
守るかのような仕草でした。
僕が、通り魔にでも見えたのでしょうか。心外です。

僕は、歩くのが速いだけです。


今度は、正面から柴犬がやって来ました。
リードにつながれて、小太りの中年男性を連れています。

前にもすれ違ったことのある柴犬です。
毛並みも美しく、顔もハンサムです。
身体も引き締まっています。もちろん柴犬のことです。

歩道が狭く、その柴犬は、僕がすれ違いやすいように立ち止まりました。

以心伝心。
1秒遅かったなら、僕が立ち止まるつもりだったのです。

小太りの中年男性は、万が一を考えてか、リードを短くしました。
無用の行動です。

僕は、柴犬のギリギリを通りましたが、お互いに信頼しているので何ら問題はありません。柴犬も僕も、吠えもしません。

後ろから女性の声で「かわいい~」と聞こえました。
さっきのカップルか姉弟かの、女性の声です。

ちゃんとした「かわいい~」という声でした。
(この「かわいい~」という私、カワイイでしょう~)という声では無かったのです。

小太りの中年男が、「僕が?」と言いたげに、自分の顔を指さします。
「あ、やっぱり?」と言いたげに柴犬を指さします。

僕の背中や後頭部に、残念ながら目は付いていないので、このような光景が見えたワケではありません。
妄想をしただけです。

女性の苦笑いまで妄想しました。

平均台ごっこをしていたカップルは、結局のところ恋人なのか、姉弟なのか、僕は、結論を出せません。

(この「かわいい~」という私、カワイイでしょう~)という声だったならば、その声はオトコへ向けられたものですので、恋人だと断定できます。

でも、素の「かわいい~」だったのです。

これは、判断の参考になりません。
でも、男性が腰に手を回す仕草は、姉に対してではないでしょう。
恋人か、恋人候補の友人という可能性が大です。

この記事は、いったい何なのか?

僕が聞きたいくらいです。
たぶん、こういうのをエッセイというのです。


僕は、ゆかりちゃんが大好きです。







おしまい


※この記事は、エッセイ『妻に捧げる3650話』の第1212話です
※ひと筆書きゆえ、乱文ご容赦ください


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