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第515話 夫として妻の願望は叶えてあげたいものです、今も望むのならば…

※ この記事は2020年5月の記事の書き直しです。


◆寝入りばな

ゆかりちゃんの寝入りばなは、めっちゃ面白い。
現実と夢との間(はざま)で、おしゃべりをします。

おそらく、この『現実と夢との間でおしゃべりする』ことも、世間では

寝言

と、いうはずです。


◆昨夜(2020.5.23)

ゆかりちゃんはiPhoneで、なにかを観ていました。

僕は読書をしていましたが、すぐに睡魔を感じ、

「おやすみ~」

と言ってkindleを、ベッドの横の椅子に置きました。

ゆかりちゃんも、

「わたしも寝よ~」
「おやすみ~」

といつもの、やさしい言葉を返してくれました。

それから、無言で3分。
いえ、5分くらいでしょうか。

僕は珍しく、眠りに入れずにいました。

すると…。


「わたしさ、透明なボールに入って川を下ってみたい」


唐突に、ゆかりちゃんが不思議な発言をしました。
ちょっと唐突すぎます。

発声も、変に明瞭すぎる…。
透明なボール…。
ボールに入る…。

こういうことかな。

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これは…。

寝言の可能性が大です。

寝言ならば、寝言に受け答えすることはタブーと、どこかで聞いた覚えがあります。

なので僕は、沈黙を守りました。


◆自分の声(音)で目覚めるゆかりちゃん

「んゅ?」

ゆかりちゃんが、少し動く気配がしました。

「夢、見そうだった~」
「わたしさぁ、小さくなりたいの」
「ボールに入って川を下りたいの」

それ、さっき聞きました。
答えませんけど。

今度は、普通の話し方に感じます。

どうやらゆかりちゃんは、自分の発した言葉を自分で聞いて、その声(音)に軽く驚いて、それで目が覚めたようです。


◆狸寝入り

僕は、眠っているフリを続けています。

狸寝入りしながら僕は思いました。

「夢、見そうだった~」は、反則ではないか?

ゆかりちゃんは、間違いなく夢を見ていました。
眠っていました。

そして、寝言を言っていました。

どうやらゆかりちゃんは、”眠ってなかった”ことに、したいようです。
きっと、無意識だと思います。

無意識だとは思いますが、”眠ってなかった”ことにしたいという言動は、
日頃からちょくちょく垣間見ます。

でも、となりで全てを聞いていた僕にとって、

寝言を言って
 ↓
その自分の声(音)で目覚め
 ↓
「夢、見そうだった~」

これは、

「なんでそんなウソをつくねん! 」
「夢、見てたやん!」

と、ツッコミを入れたくなります。
入れませんけど。


◆そして!

眠りたいのに眠れない僕は、こんな面白い1人コントを隣でされたなら、
まぁ大変です。

しかし、ここで会話までしてしまったなら、間違いなく睡眠不足になります。
笑いをこらえて、狸寝入りを続けます。

「じょーじは、スルーだぁ~」
「ん、寝てんの?」

それでも黙っていたら、眠ってしまいました。


僕がです。


◆〆

朝、起きてすぐ、スマホにメモをしました。

油断すると、記憶が脳の奥に消えることがあるからです。
その結果、こうして記事にすることができました。

いつか、メッチャ大きい透明のボールを、ゆかりちゃんにプレゼントしたいと思います。


僕は、ゆかりちゃんが大好きなのです。




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