明日会社に行くのが楽しみになる『休み方』

 日曜日の夜、サザエさんの主題歌がテレビから流れてくると、会社の上司や気の合わない同僚の顔が浮かんできて、ツラく、悲しくなりませんか。

 家でゴロゴロしたからといって疲れがとれるわけではないし、
 まして、家族サービスは疲れるし。

 「仕事」で疲れるから「休日」
 「休日」で元気になり「仕事」

 「休日」は「仕事」の反対、あるいはオモテウラの関係と考えるから、ツラくなるのです。

 「休むこと」を戦略的にとらえ直し、「生き方」のパラダイムシフトを起こしませんか。

 先日、NHKでもう一度見たい世界のドキュメンタリー10選という番組をやっていて、フィンランドで制作された「燃え尽き症候群を生むシステム」をなにげに見ました。
 
 フィンランドでは「熱意にあふれる社員」の割合はわずか2割、「やる気のない社員」は6割に達しているという調査結果が紹介されていました。

 ストレスや怒りを感じているのに働き続けた結果、心身ともに疲れ果てて仕事を続けられなくなることを「燃え尽き症候群」と言います。

 何も決めることができない会議のための資料作成、
 誰にも読まれない資料の作成。

 ナレッジワーカーと呼ばれる人たちは、それでも生活のため、お金のためにと割り切って会社に通うのですが、いつの日か、朝起きることができなくなる、通勤途中、突然に足が動かなくなるといったバーンアウト(燃え尽き症候群)が起きるというのです。

 ちょっと待った!

 フィンランドは世界幸福度調査で6年連続1位になった国です。
 この番組が最初にオンエアされたのは2022年。
 心も身体も健康で幸せなことを意味する「ウェルビーイング」の模範国、フィンランドです。

 そのフィンランドでやる気のない社員が6割。
 幸福度世界ランキング47位の日本はどうなの?
 と思います。

 ただ、日本は西欧の国みたいに簡単に会社は簡単に社員の首を切りません。
 まだまだ家族的な経営を続けている中小企業もたくさんあります。

 でも、そのことが他の先進国と比べて労働生産性が低い原因を生んでいるとの指摘もあります。

 ちなみにフィンランドの労働生産性は14位です。
 レイオフが日常的に行われているので、当然労働生産性は日本より高いというのはわかります。
 でも、幸福度は日本よりもっと高いというのはちょっとシャクです。

 もっと生産性を上げなければ。
 でも、ウェルビーイングも大事だ。

 この一見、矛盾する2つの条件のどちらもクリアし、どちらも高めることができることを解説した本が刊行されました。

 
 働き方に"生産性"と"創造性"を取り戻す
 戦略的休息術

 『TIME OFF』。

 「仕事」の対義語を「休み」と考えるから、日曜日の夜がツラくなるし、労働生産性も上がらないのだと、この本では説明します。

 そのためには「休み」を積極的な意味でとらえ直さなければいけません。
 「休み」は「仕事」の一部と考えるべきだというのがこの本のメインテーマです。

 組織ぐるみになって価値を生まない忖度仕事をどんどん減らさなければいけません。

 意味のない仕事は笑顔も健康な心も奪います。
 ただでさえ事務仕事はAIにどんどん奪われていくというのに、このままではナレッジワーカーの未来はありません。

 だからこそ、仕事の時間は短くして、人間しか考えられないことを集中して考え、オフタイムはきっぱり忘れ、遊ぶかあるいはまったく違うことに専念するというサークルを繰り返すべきなのです。

 オフタイムは仕事(作業)の一部と考えます。
 オフタイムには仕事(作業)が「意識」から「無意識」にバトンが渡され、頭は休んでいると本人は思っているけれど、実は脳は無意識下で働き、散歩しているとき、お風呂に入ってリラックスしているとき、寝る前にうとうとしているときに、突然「ひらめく」のです。

 この「ひらめき」はAIにはできません。
 まったく分野の異なる世界から課題解決のヒントを拾ってきたり、別々のアイデアをくっつけて新しいアイデアを生むようなスキルはどんなに賢いAIにもできない芸当です。

 もし、あなたが正しい休み方を知り、習慣化できれば、あなた自身の生産性は爆上がりし、心身の健康も、経済の問題のどちらも解決するのではないでしょうか。

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