自著のキャラが夢に出てきた話


今朝、珍しく京都ホームズの清貴と葵が夢に出てきました。
珍しくというか、もしかしたら、この二人が夢に出てくるのは初めてかもしれません。

その夢はというと、私はどうやって潜り込んだのか素の自分ではなく、物書きの『望月麻衣』として業界のガーデンパーティに出席しているんです。

テレビで観るような俳優や映画監督が楽しげに語らっていて、完全に場違い──なんですが、私は取材気分でそのパーティを楽しみつつ、ローストビーフをもぐもぐと食べていました。

さて、ここから夢の詳細。

************

私がパーティを楽しんでいると、会場に清貴と葵の姿を見つけた。
葵は薄紅色のワンピースで、清貴は『蔵』にいるような白いシャツに黒いベストにスラックス。

(うわっ、リアルで見る清貴って、本当にスラッとしてるな。背ぇ高っ!腰細っ、スタイルいい。本当に芸能人に負けてない外見なんだ。葵ちゃんも可愛いなぁ)

などと思いながら、私は赤ワインを飲み、ローストビーフを食べる。

今回のパーティは、キャンディ(飴玉)会社が主催らしく、ちょっと変わった企画をしていた。
パーティで出会った気になる人に飴玉を渡し、受け取った人がOKの場合は、キス(頬や手でも可)を返す。
OKではない場合は、「ありがとう」と飴玉を受け取るだけ、というもので、

なんと清貴は、四方八方から飴玉を差し出されている。ほとんどが自分に自信のあるモデルや女優という美しい女性ばかりだ。

(うわ、清貴、やっぱりモテるんだ。あんなの初めて見た。すごい。
まぁ、どうせ清貴のことだから、葵ちゃんの肩を抱いて『ありがとうございます。でも、婚約者がいますので』なんて言うんだろうな〜)

なんて思っていたら、

清貴は「ありがとうございます」と、にこやかに飴玉を受け取るだけで、『婚約者がいますので』というテッパンのあの台詞を言わない。

もちろん、キスを返したりはしないけど、あの台詞を言わないって、どういうこと!?

不思議に思っているのは、私だけじゃなく、葵自身もそうだったようで、ほんの少し不安そうな顔をしている。

(ほらほら、清貴、葵ちゃんが不安になってるよ!いくら葵ちゃんでも、こんな綺麗な人たちに露骨にアプローチを受ける姿を目の当たりにしたら不安にもなるって!いつものように周りがドン引きするような葵バカぶりを見せなきゃダメだって)

少し離れたところで観察しながら、やきもきしていると、マイ・フェア・BOYという作品のキャラで俳優の鈴木英輔が「あー、望月さん」と声をかけてきた。

英輔に構っている場合じゃないんだけど……、と思うも、英輔はペラペラ話しかけてくる。

「俺を書いてくれてありがとうございます。あの話、本当にドラマになるといいっすよね。もちろん、主演は俺で」

すると隣にいた関係者の女性が、

「なんなら、望月さんが葉月役をやるとか。あの葉月ってキャラは、望月さん自身がモデルなんですか?」

と思い切りからかってくるので、私はいやいや、と苦笑して首を横に振った。

作中の葉月は家ではボサボサ頭だけど、外に出たら宝塚の男役のようにビシッと決める脚本家。
私との共通点は、物書きであることと、家でボサボサという点だけだ。

そのことを伝えつつ、チラッと清貴と葵の方を見る。

二人は柱の影にいた。
うんと遠くにいるのに、まるで盗撮しているかのごとく二人の姿がはっきり見えて、声が聞こえて来ていた。

葵「ホームズさん、こんなところに隠れてどうしたんですか?」

清貴「あまりに飴を差し出されるので、隠れていたんです。くれる分にはいいんが、『キスをしないなら、この場で私の飴を舐めて!』なんて言われ続けまして、舌がヒリヒリしてますよ」
(と、ペロッと舌を出す清貴)

葵「……っ!
ホームズさんって、すごいですよね」

清貴「えっ?」

葵「カッコいいとは思ってましたけど、こういう場に来ると、あらためてホームズさんは素敵な人だって再確認させられます。外見の良い人たちに見慣れている業界の女性たちにあんなにモテるなんて、ビックリです」

清貴「みんな遊んでいるだけですよ」

葵「そうでしょうか……?」
(目をそらす葵)

清貴「どうしました、葵さん。もしかして、泣いて……」

葵「な、泣いてないです。ただ、少し恥ずかしかったんです」

清貴「何が恥ずかしかったのでしょう?」

葵「ホームズさんが、いつものように言ってくれないことに対して、もやもやしてしまった自分にです」

清貴「いつものようにとは?」

葵「こ……」

清貴「こ?」

葵「……婚約者、とか」
(俯く葵)

清貴は黙り込み、小さく肩を震わせている。

葵「笑ってます?」

清貴「可愛くて震えてるんです。実は先日、利休に怒られたばかりだったんですよ。僕が公衆の場で臆面もなくのろけている時、葵さんが困った顔をしていると」

葵「あ……」

清貴「僕としては、その困った顔も可愛くてついついエスカレートしていたなと思いまして、少し控えなければ嫌われてしまうと思いましてね」

葵「そうだったんですね」

清貴「それに、葵さんは、僕があなたに夢中なのをよく存じているでしょうし、もう不安になることなどないと思っていました」

葵「そ、そんな」

清貴「そうですか? 本当は余裕なのでは?」
(意地悪な笑みで顔を覗き込んでいる)

葵「そんなことないです。
……好きな人のことになったら、余裕でなんていられないです」

清貴「──葵」

気がつくと二人は物陰で抱き締め合っていた。

私は、やれやれ、と肩をすくめつつ、ホッとして、ワイングラスを手に取る。

目の前にはまだ英輔がいて、

「ドラマになったら、他の配役は誰がいいかな?イメージとかあるんですか?」

と、まだそんな話をしていた。

ごめん、英輔。
マイ・フェア・BOYはソーシャルゲームになったけど、本にもなっていないんだよ。

私は少し申し訳なさを感じながら、うんうん、と相槌をうっていた。

************

──と、こんな夢を見ました。
夢はちょっと曖昧な部分があり、(なぜ清貴が女性たちから飴を差し出していたかは本当は分かってない)そのあたりは補填してます。

夢の中で見た清貴、本当にめちゃくちゃカッコよくて「これはモテるわ!」と強く思ったのですが、起きてから少し可笑しかったです笑
とにかく腰が細かったのも印象的でした。
葵ちゃんも可愛かったのですが、あの強烈な男の隣では、平凡に見えてしまうのも仕方ないな、なんて思ったり笑

こんな風にキャラが夢に出てくるのは、本当に珍しく、数年前に天使シリーズ(WEB作品)のシンちゃんとお茶をした夢を見て以来です。
(なぜ、シンちゃん……でも、めちゃくちゃ可愛かったです笑)

珍しいので、記録として残すことにしました。
ありがとうございました😊


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?