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【赤と黒は】1/31の短篇

赤、それは心に宿る灯火。
燃えたぎる炎もあれば、今に消え入りそうな灯火もある。
黒、それは邪な悪心。
自身の得の為に働くこともあれば、誰かを陥れようとすることもある。
二色が狙うのは、白。
赤、それは生命の源。
体内に赤い血が巡るから人は生きている。
黒、それは身体から出た排出物。
不要になったものを教えてくれる。
赤と黒はすぐに、人の白を染めたがる。

しかし、赤と黒にも色々とある。
黒は赤をも染めたがる。

白は白。
赤は、そして黒は……。