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盲目

今朝起きたら、YからLINEが来ていた。

「不可思議ワンダーボーイて知ってる?」

急いでYouTubeをチェックする。

「Pellicule」

朝陽の窓辺で何か表現出来ない感情が胸のあたりをぎゅーっとさせる。

不可思議/wonderboyは、2009年に登場後2011年の震災ののちには、谷川俊太郎許可のもと「生きる」を音源化・共演。有名人含め多くのファンから共感を得ているようだ。しかし彼は2014年、交通事故で他界。

彼はどうやら見る限り新宿の南口のストリートで歌っていたようだ。私は仕事が新宿の駅のビルにあって、しかも彼のいたであろう甲州街道沿いで働いていた。朝から晩まで居たから、きっと何度も何度も彼の前を通って居たのかもしれない。あの通りはストリートミュージシャンが多い。そんな感じでしかなく、わたしは只々多忙な毎日に追われて夢でまで仕事をしていたくらいだった。

不可思議ワンダーボーイのYouTobeを聴き進めて行くと、聞き覚えのあるピアノの美しい調が流れる。Nujabesだ。Nujabesの音楽をバックに彼は言葉を奏でていた。なんて美しいんだろうとPCでそのまま音源を調べ進めると、Nujabesも2010年の2月26日、事故で他界していた。

ショックだった。

あんなに聴いていたのに、あんなに好きだったのに、そんな大きな事実も知らずに私は自分の世界だけに精一杯になって生きていた。身内でも何でもないけれど、そんな時に自分を救ってくれる音楽家に対して、私は都合のいい時だけ、、、。彼等は人間で生活をかけて(つまり命がけで)作っている作品を私たちは都合良く消費して。

私は当時、私なりに全力で一生懸命仕事をして、全力で生きていた。まわりが見えないほどに。小学生の世界が小学校の中だけのような感覚と同じで、狭い狭い世界だけど、全力で今は頑張ると決めていたので後悔はないと言えばない。

でも、これからの生き方は変えよう。

鬱になってしまって休んでいるのもあるけれど、今はコンビニやヨガに行くいつもの道なのに毎日発見がある。こんな道があったかな、この木、蕾が出て来た、ここ新しい花が咲いている、今日は川の流れが早い、空気が柔らかい、、、些細なことに気づく余裕がある。

仕事にはまた初夏に戻るけれど、前とは違う私で、でも志はそのままで、全部私だから今度は心のゆとりを持とう。いつも夢中になってしまうから、自分でストッパーをかけられるようにしよう。大事なものを見落とさないように。大事な人の声や、季節の変わり目や、美しいものを感じられるように。

当時私が聴いていた美しいNujabisuの音楽と、今朝教えてもらった不可思議wonderboyのYouTobeくっつけますのでご興味ある方は是非是非。

https://youtu.be/WrO9PTpuSSs

 https://youtu.be/ueq2QFIIpu0




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