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芥川龍之介

芥川龍之介は天才だと思う。師である夏目漱石が「鼻」を評価して彼は一躍有名になったわけだけど、より才能があるのは彼の方ではないのかと私は思っている。

夏目漱石は私は大好きだ。自伝的なことに似通った作品が多くツッコミどころも多少ある。そこが人間らしい。

でも、芥川のかく作品は時代や舞台も様々で目線も様々。作品に込められた想いも伝わってくる。

ファーストコンタクトはやっぱり、教科書の羅生門。何度も京都に行っているのに私は何で行かなかったんだろう。人間の感情がむき出しでドキドキしてしまう。あと有名なところで行くと「地獄変」だろう。私は怖くて怖くてしばらく、芥川の本が開けなかった。夢にも出てきた。想像が膨らむ。情景が浮かぶ。理不尽さと人間の醜い部分と。とても悲しいお話。一方、「奉教人の死」は悲しくも美しい話だ。

芥川はあの時代でバラエティ豊かな作品を豊富な知識で多数生み出している。様々な視点、想像力、考察力。短編集が多いのに、逆に短編にギュッと恐縮させて密度の(インパクトの)濃い作品達に私は他の同年代の文豪達の中で特別な存在に見えた。様々な技法で表現したそれは斬新できっと、その時代に受け入れられたのか評価されたのか、新しいことをするものは打たれる。

あの時代の彼らはドフトエフスキーの「カラマーゾフの兄弟」などに感銘を受けている。ドフトエフスキーやあのような小説を書いて居ては、読み手でも世界に引き込まれるんだから作家達は強固な精神力が必要だ。時代背景からしてもきつかっただろうに。だからこそ生まれたという作品も沢山あるとは思うけど。

今は、大好きな近代文学が読めない。集中力が戻らないし、薬で眠くなる。だから楽しみは後に取っておこう。これからできることが沢山あって、私は嬉しく思う。

そもそも今読んだら、影響力があるものだからやめたほうがいいのかも。笑

想像を膨らます。

文豪たちの姿を。命を削って書く文章には本当に命が込められている。大事に読まなければならない。

素晴らしい作品達は、ちゃんと今も読まれ続けて居ますよ。





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