”交渉”の理想的なゴールとは?【交渉編パート1】
日常でもよく耳にする「Win-Win」という言葉。
Win-Winの状態に持ち込むためにはどうしたらいいんだろう?
お互いが気持ちの良い「交渉」を成立するために、
定義から一緒に学んでいきましょう。
Win-Winとは:交渉者がともに利得を享受できること
交渉は、勝ち負けではなく問題解決の共同作業です。
相手の話に耳を傾け、誠実にむきあうことが前提となります。
●Win-Winの場合
双方が提示した条件の背景に隠れた理由を共有することによって、
[当初よりも良い新たな選択肢] or [期待していたものと同等の解決策]を見つけた状態
●Win-Winでない場合
相手の意見に納得した上で、どちらか一方が妥協している状態。
●Win-Winでなく、交渉も成立していない場合
お互いの納得を得られないまま、お互いの意見を押し付ける
あるいはどちらか一方の意見を無理やり押し通した状態。
ここで実例をみてみましょう。
【サービス開発における、企画屋Aさんとシステム屋Bさんとのやりとり】
A
・予算がある
・スタート時期が早ければ早いほどいい!
・こんな方法があるって聞いたんだ、実際のやり方はわからないけど、2日くらいでできます?お願い!
B
・他の業務との兼ね合い
・交渉の時間も含めると1~2ヶ月かかるかもしれない
・最優先で!って言われたら考えてみるけど、断言はできないよ
■パターン①
A:やってよ!
B:むりやってゆってるやん!
→交渉決裂。当然Win-Winでない
■パターン②
お互いのリスク・要望を理解した上で、
お互いが妥協して2週間くらいで想定どおりのやり方を遂行する。
→交渉成立だけどWin-Winではない
■パターン③
お互い言ってることもわかるね、
じゃあさ、他の方法はないかな・・?
もうちょっと工数も時間もかからない方法、たぶんあると思うから検討してみるよ!
条件だけ教えてくれる?というやり取りを経て代替案を提案。
スピードも速い、当初のやり方より工数も少ない!採用!→AさんもBさんもハッピー!→Win-Win
もちろん理想的なのは③です。
では、③のWin-Winな状態に持っていくためのキーとなるポイントは何でしょうか?
ぶらせないポイントと妥協できるポイントを伝えること
今回Win-Winの状態にもっていけた理由は
このやり方じゃないとだめな理由はあるのか
つまり、本当の目的はなに?を確認したことです。
・Aさんが大事なこと=期日と効果
やりかたについては、他の事例を参考にしただけ。
お金はある、できるだけ効果はほしい、できるだけスタートを早めたいという状況を伝えたことで
より専門知識のあるBさんが可能性を検討して新たな方法を見つけてくれました。
交渉は、相手にお伺いをたてるイメージで。
まず自分の状況を相手に伝える。
「この提案の大事なポイントはこれ。
ここはよくわかってないから、専門家としてのあなたの意見をききたい。」
という伝え方をすることで、
相手も「他の方法を検討する」という意識がでてきます。
相手の状況をふまえ、より多くのアイデアを引き出すことで
選択肢が広がり、よりよい交渉を成立できる可能性が高まる、ということですね。
冒頭で述べた「問題解決の共同作業」という意識をもって
Win-Winを目指した交渉を心がけましょう。
(筆:まいまい)