見出し画像

小生三十才

先日、江ノ島Oppa-LaでのMai-kou生誕企画にお越しいただいた皆様、誠にありがとうございました。
前日まではとにかく集客への不安が拭えなかったものの、結果的に約80名のお客様にお越しいただくことができました。いやはや有難い。
そしてやはりOppa-Laは自分にとって特別な場所。自分が青春を過ごした湘南の地で、節目に纏わるイベントを主催できたことはとても感慨深く幸せなことでした。あの場に集まってくれた全ての方へ感謝を申し上げます。

今回お誘いし出演いただいた方々には満遍なく思い入れがあるし、皆自分の30年を彩ってくれた存在。そんな方々に集っていただけて自分は幸せ者だと思いました。
30にもなるのに相変わらず青臭くて恐縮ですが、演者の方たちについて少し語らせてほしい・・・・。

============================================

DJ TeeDee

16歳の夏人生で初めて、地元藤沢のライブハウス(今は亡きClub Top's藤沢)に「白熊ピカソズ」というバンドで出演した時、対バンに、眉毛のない怖いお兄さんがいた。それがギタリストのTeeDee。彼のバンド「サイゴは蜂の巣」はショッキングなバンドだった。音で殴り殺されるかと思う位には厳つくて。TeeDeeとは最初は一言も会話しなかった(目も合わせなかった)けど、気付いたらその後一番遊んでくれる地元の友達になっていた。でも出会ってからもう14年経つけど自分はいまだに彼が怖い。だって今回もDJ頼んだら、「クリスティーナ・アギレラしか掛けないから」って言われたもん…。因みにいま彼は「Glimps Group」ってバンドをやってるけど、正直あの「サイゴは蜂の巣」よりかっこいい。悔しい。


デビルホンコンズ (with ミリー・バイソン)

SUZAN氏と知り合ったのはスターリンYというバンドで一緒にボーカルをやったのが最初。そこからそこそこ長いお付き合いになるけど、お互いバンド転々としながらもなんやかんや何かしら続けてるから、いつもどこかで自然に会える。どんな環境の変化があってもとにかく続けてればすぐに会えるよねって思わせてくれる、同志みたいな存在。ジャンル問わず、おもしろいことならなんでもやってる感じも勝手にシンパシーを感じる。デビルホンコンズはエンタメ力がメチャクチャ高く、オーディエンスのお子様も大喜びだった。 デビルホンコンズから一気に会場の流れ変わった感じあったな。勉強させていただきました。


DJ EL HEMP

EL HEMP氏がベースを弾くバンド、SMASH YOUR FACEに出会ったのは二十代前半だったかな。本当に偶々どこかで知ったのだが、とにかく中毒性が高くどハマりし、何年も一方的にバンドのファンだったのだが、ある時あろうことかEL HEMP氏が当時自分がやっていたバンド「シロクマ」を聴いてくださっていると知り。そこから面識を持つようになり、同郷ということもあって仲良くさせていただいている。自分の節目には必ず駆けつけてくれるし、今回も半ば立候補に近い形で参加してくれた。あといつも思っているけど、EL HEMP氏からは湘南のネイティブ・バイブスをビシバシと感じる(マブい)。そんで言わずもがな、自分のベースヒーロー。次はSMASHと対バンしたい!めちゃくちゃしたい!


でぶコーネリアスEX

十代から聴いてる。自分の中に「速くて曲が短い音楽は正義」みたいな謎の美学があるが、最初にそう思わせてくれたのはでぶコーかもしれない。超純粋に他意なく「自分もこんなかっちょいいバンドがやりたい!」って思わせてくれるバンド。「真似したくなる」が、すべての"カッコイイ"の出発点だと思う。でもでぶコーが所謂他のバンドと違うなと思うのは、とにかく飛び抜けて爽やかなところ。なんだろう、嫌な暑苦しさとか爆音すぎる故のダルさとか、そういう野暮ったさ一切ない。個人的には海がめっちゃ似合うなっていつも思う。海風感じる。だからオッパーラで企画やる時毎回迷わず呼んでしまう。オッパーラマイコー企画二回連続出場、嬉しかった〜


DJ掟ポルシェ

自分は何故か毎年厄年みたいな人生を送っているんだけど、掟さんはそんな自分の不幸をいつも笑ってくれる。いちいち深刻にならずに面白がっちまえばいいんだなと考えるようになったのは掟さんの影響も少しある。ちなみに掟さん曰く「30歳はまだやり直しの効く年齢」とのこと。なんだか掟さんに言われると心なしか説得力が違う。よし、今から心を入れ替えてやり直していくか。バンドは程々に、カタギとして真面目に働いて生きていこう!因みに掟さんは自分の音楽の趣味を概ね把握してくれているので、DJの選曲もfor Mai-kouって感じで嬉しかったな(BUCK-TICKから始めてくれるあたり、よく分かってらっしゃる!と)。


ロリータ18号

所謂トランスジェンダーである自分は15歳の頃自分の性別違和を完全に自覚して、自分が女で生まれてきたことに強いコンプレックスを感じていたんだけど、マサヨさんの歌を聴いて、こんなにかっこよく歌う同性の人がいるなんて、と衝撃を受けてメチャクチャ勇気をもらって。色んな人の歌い方に憧れて真似してきたけど、マサヨさんも実はこっそり真似した人の一人。音楽で世界を変えることは無理でも、一人の人間の価値観を大きく変えることはできるんだって教えてくれた。思春期に音楽で救ってくれたマサヨさんが、面識もないのにいつの間にか自分のことを知ってくれていて、ご縁があって自分の30歳をお祝いしにきてくれた。ああ、あのとき腐らないで続けてきて、自分は間違ってなかったんだなーとか考えながらロリータのライブ見てたら普通にちょっと泣けた。


DJ EDDIE

EDDIEさんのバンド、MAD3のことが大好きなのは勿論言うまでもないのだが特筆すべきは、超絶ファッショナブルなEDDIEさんの、唯一無二のカリスマ性。自分は近年、EDDIEさんのファッションやプレイスタイルに大きな影響を受けてきた。自分も、こんなにオシャレで渋い大人になりたい・・と心の底から憧れている。音楽と接するにあたっては、常にシーンやカルチャーへのリスペクトや愛を持っていたい自分にとって、EDDIEさんはまさにロールモデルのような存在。しかしご本人を目の前にすると、あまりのオーラにドキドキが止まらない。素敵、という言葉がこんなに似合う人っているだろうか・・・ついついトキメいてしまう(写真の自分の顔が物語っているし、なんならこれを書いている今もドキドキしている)。


因みに自分は、ソロの弾き語り、DJ、ナックルチワワのトリプルヘッダーをやらせていただき。


Photo by 上原俊
Photo by 上原俊



ナックルチワワのアンコールでは自分のリクエストによりTHE STALINの解剖室を、演者の皆様と大合唱・・・・実に贅沢させていただきました・・・


初めて自分の生誕祭を自主企画してみて

あんなに大勢の人からの愛情を一斉に感じたのは人生で初めて、とても嬉し恥ずかしい感情で。
そもそも、今までやったことのない生誕祭を、なぜ今回初めて企画したかといえば。

過去、とにかく生きることに対して悲観的だった。誕生日なんてちっとも嬉しくなかった。また今年も何も成し遂げることなく無駄に歳だけを重ねてしまった、という無力感から、今年こそ死んでやると思い続けるも、結局死ねずに気が付けば30歳。ところが、30かと思ったら急に、一種の開き直りのような感情が湧いてきた。もう卑屈になるのは無駄な気がする。結局ただの自己陶酔でしかない。だったらもういっそ、な〜んにも考えずに明るくパーティーでもしてしまった方が吹っ切れるのではないか、とふと思った。

誰も自分のことなんて祝ってくれない・・・と卑屈になる隙を作るまいと言わんばかりに、半ば強制的に「俺を祝え!」なシチュエーションで大勢の人を囲ってしまう。まあつまり、自ら積極的に「幸せになりにいこう」キャンペーン、の一環である。

ずっと、幸せになることや陽の当たる場所から逃げてきたような気がする。自分には日陰や地下がお似合いで、パーティーなんて・・と思い続けてきたけど、そういう自分の内向さが段々馬鹿馬鹿しくなってきた。
だからこれは、過去のジメジメした自分からの脱却の第一歩だったわけだ。

結果、やってよかった。ひたすら好きな人たちに囲まれて、尚且つ大勢の人からの愛情を感じるというのはとても精神衛生上とても良い。自己肯定感も上がる。素直に嬉しかったな。

ただ自分の場合、嬉しくはあるのだけれど、自分が主役になることへの「照れ臭い」という感情がかなり大きかった。まさしくパーティーに不慣れな証拠である。これはもう、性格的なものなので、次の生誕祭は10年後、40歳にしょうかな。皆、生きててください。

Photo by 上原俊


最後になりましたが、冒頭にも書いたように80名という大勢のお客様、また錚々たる顔ぶれの演者の皆様に集まっていただくことができ、最高に幸せです。いやはや、恐縮・・・!
こういったご縁を一回限りのものにせず、永続的に大切に育んでいけたらと思います。
今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。
本当にありがとうございました!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?