一秒でも長く生きる方法

行ったことがない場所に歩いて向かう場合と通学/通勤の道のりは、長さが同じだとしても前者が長く感じるというのは異論無いと思う。初めての場所に行った時の帰り道は、行きほど長く感じないというのも一般的な意見と相違ないと思う。人間は初めての体験、未知の体験をすると普段より多くの情報を獲得しようとする。それにより体感では時間が遅く過ぎるように感じるが、実際は時間当たりの獲得情報量が普段に比べて多いため、長く経験しているような気になっているだけである。人間は未知のものを恐れるので、それがストレスとなり体感時間が伸びているという説もある。相対性理論を考案したアインシュタインに言わせれば、好きな子と話す1分とアツアツのストーブに手を置いている10秒は長さが同じ、ということらしい。うろ覚えなのでディテールは違うかもしれないがそんなようなことらしいのだ。ジャネーの法則もこれに似たようなものだ。

まあ時間が伸縮するからくりは何でもいいのだが、我々は日々の生活の中で実体験として時間のスケール変化を感じている。これを逆手に取れば、人間は長生きできるのではないだろうか。

物理的に身体の寿命を延ばす方法としては、早いものに乗るというものがある。光より早く移動することで時間が逆行するというのもまた有名な話だが、逆行するまではいかなくとも、時間を遅らせる=寿命を延ばすということは地球上でも十分できそうだ。

具体的な方法としては以下だ。
①初めての経験をたくさんする。
②赤道直下に住む。

①は上述の通り、精神的/内面的な寿命を延ばす方法だ。人より濃密な時間を過ごし続けることで、脳は常に時間を長く感じることができるだろう。他人の1分が自分の30秒だとすれば、何をするにしても有利だとは思わないだろうか?

②について、地球が自転する影響でもっとも速く移動している場所は当然赤道直下の地域だ。エクアドルをはじめとして、コンゴ、ケニア、近場ではインドネシアなどもある。調べたところ、時速1700kmで動いているらしい。あら、思ったよりは速くないのか…?マッハ1.4くらいだろうか。それでも寝てるだけでマッハ1.4を超えていると思えば速いか。さらに、地球上で一番早い乗り物は宇宙船らしい。アポロ10号が39900km/hとのこと。多くの人間はアポロ10号に乗ったことはないだろうから、長生きする方法の結論としては以下が考えられる。

赤道直下の国に住み、アポロ10号を自転の方向に延々と飛ばし続ける。
もちろんアポロ10号に乗る毎日だと体感時間はどんどん短くなっていくため、テクノロジーがさらに発展したらほかの乗り物に乗り換えるのがいいだろう。さらに、乗っている間は暇なので、毎日全く異なることにチャレンジするべきだ。幸いなことに先人たちが築いてきたコンテンツは一生かけても到底消化することはできないといえる。僕の場合なら口笛やフラメンコ、フクロウの飼育などだろうか。

唯一の欠点としては、高速で移動することに身体が耐えうるかということだが、そこは訓練と未来に期待しよう。

おやすみなさい。

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