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脳を意識して暮らすこと

最近読んだ本がすごーくよかったのでちょっとご紹介。

脳の仕組みや動きをもとに、私たちの体や心の習性を教えてくれる本。これまでの経験やそこから気づいたことを根拠と共に答え合わせしてくれるようだった。そうか、全ては脳の動きだったのか。

うちでは子どもに怒ってしまう時、子どもにはあまり罪はない。私のストレスだ。私のストレスは体調が悪いときと、時間がないとき。大抵はその2つだ。そんな時にひどい振る舞をしてしまう。いわば八つ当たりというやつだ。かわいそうな子どもたち。冷静な時にはもうそんなことはないようにと思っても、それは満腹の時にダイエットの計画を立てるのようなもの。また頭痛の中ヒステリーを起こされたりすると同じことの繰り返しだ。それに関してこんなふうに書いてあった。

過剰なストレスはしばしば私たちを思いもよらない方向に導きます。でもそんな時に私たちの行動がどのように現れるかはランダムなのではなく、結局はふだんの考え方、振る舞い方。それがしっかりと訓練されたり、習慣化されたりして、身についていると、たとえストレスが過剰に反応してもいつも通りの振る舞いができるのです。

平常時の振る舞いがきちんとしていてそれが習慣化していたら脳はそれがデフォルトになので、ストレスがかかった状態でもいつも通りにできるのだと!ストレスのせいではなく普段の私か・・。

ただこのデフォルトにしてしまえばいいというのは、思い返すと仕事上よく使っていた。私がやっている話し方講座で言っているのが「口も喉も脳も筋肉です。鍛えれば鍛えただけ効果があります。」というものだ。仕組みについては全然わからないけれど、それは私が経験として気づいてきたことだった。噛まない口、理想の声、そして話の組み立てかたを考える脳でさえも訓練すれば絶対に誰でも得られる。私が教えた人たちで半年後、何の変化もありませんでしたという人はただの一人もいなかった。

ラジオDJになる前、ベテランの先輩に「どうしたらそんなふうに話をうまく組み立てられるんですか?」と聞いたことがある。先輩はこう答えた「うーん。頭が勝手に考えてくれるのよね」天才だと思った。才能が私とは全然違うのだな、と。でも10年経ってわかった。そうなのだ。頭が勝手に考えてくれるのだ。「空木さん、この映画を紹介してください」と言われて、何となく紹介した内容を後で聞けばちゃんと起承転結ができていた、というふうに。それは脳がそのやり方がデフォルトだと認識していたからだったのか!と答え合わせをするようだった。

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一方で新しい発見も。本なんかを読んでいる時に他ごとを考えてしまって5分くらい同じ三行を目が読んでいる・・みたいなことがよくあるのだけど、これは「やらされている感」の強いノルアドレナリンが出て周りの音なんかにも過敏になり、集中しづらくなっているからなのだとか。それにはいかに「自分はこれをやりたいと思っているんだ!」という自主的なドーパミン性を高めることが有効なんだそう。なるほど。

そして私が一番心に響いたのは「間をとる」という項目についてだ。

ささやかなポジティブを自然や日常に見出す瞬間、少しだけ「間」をとり、「味わう」ことも大切になってきます。少し「間」をとるというのは、ほんの数秒のことです。ですが、その数秒が大切です。その数秒の積み重ねが人生を変えるともいえるでしょう。・・ 「Use it or Lose it」の原則に従って、サリエンスネットワークを機能させるために「間」をもって「味わう」ことが大切になるのです。

他にも、呼吸についてや、食事に集中すること。何かを自分の脳にデフォルトとして習慣づけるには反復が必要だけれど、その作業もただこなすのではなく心を込めてやらないと意味がないこと、など。禅の本を読んでいるのだろうかと思うところもあり。青砥先生が禅のアプリの監修に携わっているというのも納得だった。

日常の中でトライできることがたくさん出てきたので、思いつくものから実践しているけれど何とも気持ちがいい。

また、共感できたのは、相手に仕事を依頼しても敢えて期待はしない訓練をするというところ。期待値を下げておくことでストレス反応をしなくてすむからだ。

自己の価値観を認識し大切にするのはいいことですが、それを他者に期待したり、押し付けてしまうと、自己のストレス反応となって返ってくる可能性があります。まずは、あなたの価値観はあなた自身の人生体験から脳に築き上げられたいった価値観であるのと同じように、ほかの人もまったく異なる人生体験からその価値観を脳に築き上げていったということを認識する必要があります。

うん、これは仕事もだけど結婚生活から大いに学んできたことかな(笑)

脳内物質の名前や部位などたくさん出てくるのに決して難しくなく、読みやすくて、面白かったのでぜひ。

最後にトイレの近い私をほっとさせた文中の一言を。

戦ったら逃げたりするとき、膀胱が拡張しておしっこが出づらいようになる。そんな時に排尿している場合じゃないので。

よかった。

この記事に続く↓




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