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キモノの事

私はキモノ(カジュアル路線なので敢えてカタカナ)が大好きで、遊びに行く時は大体着て行くけれど、ふと着始めてどれくらいになるんだろうとメモを探したらそろそろ18年になる。
いつからか漠然と40才ぐらいになったら着物を着てみたいと思う様になっていた。どこの家でも大抵祖母や母が着物を着ていて影響を受ける事が多いと思うのだけど、家族は何故か誰も着なかったし、(父は持っていたけど、着たのは見た事が無かった)お下がりが1枚も無かった。
そんな時、2005年のバースデイに木綿のキモノを誂てもらったのかきっかけで、一気にハマる事になる。
さて、キモノは揃ったが着方を教わる人は周りにいないし、着付け教室ははなっから行く気も無く、本を買ったりたまたま見つけた古着物屋さんの店員さんに質問しまくり、着て行くうちに何とか着られる様になった。その古着物屋さんは良心的なお店で、社長さんが「着物なんか寝巻きだと思って着ればいいんだよ」と言って下さり最初からハードルを下げてくれたのがラッキーだった。西荻窪にあったそのお店はもう無い。亡社長さんと優しかった店員さん達には今でも感謝している。
かなりカジュアルな物を着ているので、ある程度のルールは無視してしまうけれど、いわゆる着物警察に捕まった事が無いのはありがたい。良く着物体験等で「着物を着てどこに行きたいですか?」と質問してしまう事があるけれど、それは却って着て行く場所を制限してしまうと思っている。私は逆に行きたい所に着て行く。キモノなんか遊び着だ。ただどうしても大袈裟に見えてしまうので、⓵髪は盛らない、⓶洋服と似た紋様(縞・無地・格子等)のキモノにする、⓷半幅帯を締める事で洋服に混ざっても比較的自然なのではと思っている。
また着て行く所がライヴハウスが多いので、なるべく人の邪魔にならず寄りかかっても大丈夫な帯結びにしている。
男っぽい渋い織りのキモノが好きだ。襟を多めに抜いても色っぽくなりすぎ(そもそも色気は無いけれど…)ないし、とにかくカッコ良く着たい。だから男物の反物で仕立てたキモノはかなり好きだ。
最近バンド活動が多くなり、キモノの出番が増えた。cajonと言う楽器を演奏する都合で、少し特殊な二輪袴と言う袴を履く。パンツ式で完全に足が分かれている物で、動き易く、暖かくて足捌きがとても楽だ。
そう、とにかく楽に楽しくキモノを着たい。今は気付け小物や履き物も楽な物が増えているので、気軽に着て欲しくて褒めて下さった方には着てみませんか?とおすすめする事にしている。私のキモノ熱は一生続いて行くと思う。音楽+キモノ、私にとっては最高の組み合わせなのだ。


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